自由英作文で語数稼ぎしたい時におすすめな方法

自由英作文には目安となる語数が与えられていることが多いですよね。

国語の「〇文字以内で書きなさい」という問題とは違って、英作文の場合はあくまで「目安」です。数語どころか結構な誤差も点数には大きく影響しないと思います。採点者が見ているのは盛り込まれている論点の数と質であり、「語数」そのものではありません。

「to」を「in order to」にするみたいなチマチマした表現上の「語数稼ぎ」はメリットが全くないのでおすすめしません。笑

とはいえ、「内容的に足りないなー」という時はありますよね。理由まるまる1個は新たに思い浮かばないけど、何かもう少し文章増やしたいな、みたいなとき。今回は、そんな時におすすめな「ちょい足し」方法を紹介します。

(・・・頑張れる人は正攻法で根拠・理由を増やしてね!)

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自由英作文で目安の語数が設定されている理由

自由英作文では設問で大体の語数が設定されていますよね。これは模範解答レベルの作文だとだいたいそれくらいの語数になりますよ、という目安です。

全体の語数が少なすぎても多すぎても良くないのは、以下の理由です。

  • 語数が少なすぎる⇒理由・根拠が不十分な可能性が高い
  • 語数が多すぎる⇒話がまとまっていない(無駄な内容がある)可能性が高い

つまり目安の語数は「一定レベルの内容的な質を満たすための指標」であって、「語数」そのものが重要な訳ではありません。

内容・構成の重要性については「自由英作文での減点を減らすために知っておくべきポイントと対策」で詳しく説明していますので、良ければご覧ください。

表現上の語数稼ぎは止めた方がいい理由

メリットが無い

英作文の採点は減点方式です。全体の語数が目安に達していても、内容が足りなければそこで減点されます。

「私は安楽死を認めるべきだと思う」という内容を、「安楽死を認めるべきかどうかという問いに対して一言で答えるのはなかなか難しいが、個人的には、やはり安楽死は認められるべきものなのではないかと考えている」みたいに無意味にダラダラ語数を使って書いたところで、メリットは全くありません。

たとえ全体の字数の目安はクリアしていても、こういうダラダラ文で字数を稼いでいるだけでその後に書くべき根拠の記載が薄くなっているとしたら、「根拠が不十分」と判断されて終わりだからです。

全体の語数は目安に達しているからいい得点をあげよう!なんてことにはならないので、やるだけです。

ミスのリスクが増える

語数稼ぎのためによくやる手法は、取り敢えずたくさん修飾語を付けたり関係節をモリモリ付けたりして文章を長くする方法ですよね。

多少であればもちろんそんなにリスクはありませんが、やり過ぎると文法ミスのリスクが増します。余計な単語が色々付くことで、自分が思っている以上に、読み手にとっては「何が言いたいのか」が分かり辛くなります。英作文では文意が分からない文章は致命的です(伝わらないというのは書いていないのと一緒なので)。

例えば、不定詞でシンプルに書けるところを敢えて関係節を使ったりして「複雑に」書く人もいますよね。もちろん綺麗に書けていれば問題ないし、それしか思い浮かばなかったのであれば仕方ないです。

でも、意図的にすることではないと思います。添削者からすると、「こんな構文使えるなんてすごい!」とはならなくて、たとえ文法的には成立していても「表現が自然ではない・回りくどくて分かり辛い」みたいなネガティブな評価になる可能性が高いです(課題のレベルにもよります)。

「表現」で語数稼ぎをしようと考えるのはリスクしかないのでおすすめしません。

文章を増やしたいときにおすすめな「ちょい足し」方法

どうせ単語を増やすなら、どうでもいい修飾語や枕詞ではなく「内容」を増やしましょう。

正攻法では、根拠・理由をひとつ追加するか、既に述べている理由に対して説明・補足を追加するかのどちらかでしょう。(自由英作文の基本構成については「英文エッセイの構成|自由英作文の書き方・組み立て方」をご覧ください。)

そんな真面目に取り組む気のない人におすすめなのが次の方法です。

「あと、○○も」を追加する

既に述べている例の後に、「あと、○○の場合も」みたいにおまけ的に例を追加する方法です。

…For example, common-law marriage is common in France. The same is true in some other European countries.

例えば、フランスでは事実婚が一般的です。他のいくつかのヨーロッパの国々でもそうです。

全く新しい理由や根拠を追加するのは大変ですが、既に説明した例と同じことがいえる「別の例」を追加するだけであればそれほど大変ではないはずです。

既に説明や補足は完了しているため、末尾に「○○も同じだよ」と追加するだけです。この追加した例について更に後ろで補足をする必要はありません。(補足が必要だとするとその「例」のチョイスが適切ではないです)

例をちょい足しするときに便利な表現
  • The same also applies to XXX.(同じことがXXXにも当てはまる/同じことがXXXにも言える)
  • The same is true for XXX.(XXXについても同じです)
  • XXX is another example.(XXXも同じような例です/他にはXXXという例もあります)

例文

参考までに、いくつか例を置いておきます。

Japanese people are generally not good at timely changing rules. For example, many companies still depend on traditional paperwork instead of drastically transitioning to paperless. The same is exemplified in schools maintaining out-of-date school rules.

日本人は概してタイムリーにルールを変えることが苦手です。多くの企業では、抜本的にペーパーレス化に移行するのではなく、いまだに従来のペーパーワークに頼っています。時代遅れの校則を残している学校も同じ例です。

Prolonged life expectancy is, of course, good for individuals, but it poses a challenge for society. For example, Japan suffers from increasing healthcare expenditure because of population aging. The same also occurs in other nations with an aging population.

平均寿命が長くなることは個人にとってはもちろん良いことであるが、社会には課題ももたらす。例えば、日本は高齢化により医療費の増加に悩まされている。高齢化が進むほかの国でも同じことが起こっている。

Japanese companies are becoming to accept different workstyle values. Some companies now encourage employees to take parenting leave, regardless of gender. More companies are allowing flexible working patterns is another example.

日本の企業は働き方に関する多様な価値観を受け入れるようになってきています。男女を問わず、育児休暇の取得を奨励する企業も出てきています。フレキシブルな勤務形態を認める企業が増えているのもその一例です。

Although the importance of women’s participation in society is being recognized, there is still a significant gap with reality. Indeed, Japan is far behind the levels of other developed countries. For example, female assembly members are still minimal in Japan. The extremely low percentage of female managers in large companies is another example.

女性の社会進出の重要性は認識されつつあるが、現実とのギャップは未だ大きい。実際、日本は他の先進国の水準から大きく遅れをとっている。例えば、日本では女性の議員は依然として少ない。大企業の女性管理職の割合が極端に低いこともその一例である。

添加する例について新たに補足や説明をしなければいけなくなると、もう「ちょい足し」ではなくなるのでこの方法のメリットはありません。(もちろん、そういう文脈で使うこと自体には何の問題もありません。)

語数稼ぎ目的の場合は、あくまで「おまけの例」として名前を上げるだけで成立するもの(それについて更なる説明が不要なもの)を書くようにするのがポイントです。

「例を一個挙げ、それについて説明して終わり」というパターンで作成している人は多いので(基本的にはこれでいいのですが)、「ちょい足し」出来そうな機会は結構あると思いますよ。

まとめ

一語で済む表現をわざわざ数語使って書く・・・みたいな語数稼ぎはメリットが無いため全くおすすめできません。

どうせ語数を増やすなら、内容的にも意味のある単語を増やしましょう。(内容が増えないなら、全体の語数が増えてもどうせ「内容が足らない」と言われて減点されるだけなので、語数少ないままの方が綺麗でいいと思います。)

正攻法で行くなら根拠や理由を増やすべきですが、そこまでできない場合は、「既に書いた例・説明の終わりに類似の例を添加する」のが簡単でおすすめです。既に趣旨は説明済みのため、「○○もそうですよ」という○○の名詞部分だけを追加すればいいだけだからです。機会があれば試してみて下さい。

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