英作文の勉強の流れ|対策すべき内容と方法【段階別】

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英作文は、これまでに学んだ文法や語彙をフルに活用してアウトプットする作業です。ひと通り文法は学んだつもりでも、いざ自分で英文を書こうと思うと難しいですよね。

英作文の勉強というといきなり「英作文の問題集」を買いたくなる人が多いと思うのですが、それは止めた方がいいかもしれません。

今回は、英作文が書けるようになりたい人におすすめしたい勉強の流れ(取り組むべき順番)をお話したいと思います。

英作文の対策をしたいんだけど、何からやったらいいのか分からない…

という方は是非参考にしてみてください。

  • 本稿では、「英作文 = 自由英作文(エッセイ)」と捉えています。
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英作文の勉強の流れ —段階別に取り組むべきこと—

早速結論ですが、英作文の対策は下記の段階順に取り組むのがおすすめです。

  1. 単元別問題集で文法を固める
  2. 言いたいことを英語にする訓練をする
  3. エッセイの構成を訓練する

①は出来ているという方は②からで問題ありません。ただ厳しいことを言うと、本当に①がクリアできている人は少ないと思います。

下で各段階の勉強法やポイントも説明していますので、これを読んだ上でも①はバッチリだなと思った方のみ②から始めてみてください。

では、各ステップの勉強法に参りましょう。

1.単元別問題集で文法を固める

  1. 単元別問題集で文法を固める
  2. 言いたいことを英語にする訓練をする
  3. エッセイの構成を訓練する

英作に自信がないのは文法の理解が不十分だからです。

「文法は分かってるよ!」と思う方も多いかもしれませんが、ここでいう「分かる」とは「使える」という意味です。

見て理解できる、読んで理解できるのと、実際に使えるのとは理解のレベルが違いますよね。

読める漢字と書ける漢字って違いますよね?

見て分かればいいだけの文法ルールももちろんあります。でも、書くのに必要な文法は、実際に使えないとその文法を分かっていることにはなりません。

だから、英作文の勉強は文法から始めましょう

文法を飛ばして「英作文の問題集」をやり始めてしまう人がいますが、結局そこで学ぶのは文法です。「書けない→その文章に必要な文法を都度学ぶ」という非体系的・非効率な方法なので、いきなり問題集に行くのはおすすめできません。

単元別の問題集がおすすめ

文法は単元別の問題集で勉強するのが一番効率的です。狙った文法(仮定法、関係副詞など)ごとに、集中的にマスターしていきたいからです。

参考書を読むだけではその文法が「使えない」人は多いと思います。私もそうでした。

読んで分かった気にはなりますが、実地(問題)で試さないと実際に使えるかどうかは確認できません。

問題集の解説が少ない場合に参考書を参照するのはもちろん有用ですが、参考書メインで勉強を終わらせるのはやめましょうね。

参考までに、参考書(文法解説)のおすすめです。

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和文英訳の問題が必須

単元別の問題集といっても中身は様々ですが、問題の種類も大事です。

空欄補充、並べ替え、英文和訳、和文英訳などがオーソドックスですが、必ず和文英訳がある問題集を選んでください。できれば和文英訳の数が多いものがいいです。

和文英訳の問題がないと、実際にその文法が使えるかどうか、つまり作文できるかどうかをチェックできないからです。

書いてみて初めて、

  • 何故書けないのか
  • どこが理解できていないのか
  • 何に迷うのか

などの課題が見えます。

その課題をひとつずつ潰してクリアしていくことで、「使える」ところまでその文法事項の理解を深めるのがこのフェーズの勉強です。

問題集はレベルによっておすすめは変わるため具体例は挙げませんが、「現状のレベル」と「和文英訳の問題量」の2点をチェックして選んでくださいね。

英作文の勉強ではこの「①単元別問題集で文法を固める」のが最も大変で時間がかかります。大変ですが、ここさえクリアしたらあとは楽ですよ。

2.言いたいことを英語にする訓練をする

  1. 単元別問題集で文法を固める
  2. 言いたいことを英語にする訓練をする
  3. エッセイの構成を訓練する

①を終えると、「英訳しやすい形の日本語」であれば英語に出来るようになっています(できない場合は①に戻りましょう)。

ただ、言いたいことが何でも英語に出来るかというと、それはまだできない段階の人も多いはずです。

できない理由は色々考えられますが、「慣れていない」というので大方片づけられます。

言いたいことを英語にするのが難しい理由
  • 語彙が無い(→という言い訳に逃げるのが簡単だから)
  • 複雑な日本語の文章を考えてしまう(→これを直訳しなければいけないと思ってしまうから)
  • ちょっと複雑だと「あー無理」と諦める(→技術的な問題ではなく、そもそもやろうとしていないだけ)

そのため、次は「言いたいことを英語にする訓練」をします。

英作文のために語彙を増やす必要はない

「語彙が無いから書けない」というのをよく聞きますが、英作文の勉強のためだけに語彙を増やす必要はありません。

もちろん最低限の語彙は必要ですが、それは「読解」や「文法」を学ぶ過程で覚えるもので十分です。

読める漢字より書ける漢字の方が多い人なんていませんよね?

英作で自分が使える語彙は、読解で使う語彙より少なくて当然です。英作のためにわざわざ語彙を増やす必要はありません。

ただ、知っている単語なのにスペルミスで減点になるのは惜しいので、そういうもののスペル確認は必要です。

1対1で対応する単語を使わなくてもいい

語彙が無い!で片づけてしまう人は、何でも「直訳」すべきだと考えているのだと思います。

でも、正式名称やピタッとハマる単語を知らなくたって、説明する方法はいくらでもあります。

例えば、「叱られた」なんて動詞を使わなくても、「○○と言われた」と書けば内容から叱られたんだなということは伝わります。「移民」なら「外国から来た人」くらいの抽象的でゆるい表現でも十分通用するはずです。

情報量を落としてもいいので、自分の知っている単語で噛み砕いて表現する練習をしましょう。

例は日本語でやってしまいましたが、もちろん英語で言い換える練習をしてくださいね。

複雑な日本語を簡単な文章に言い換える

上の単語の言い換えと同じことを文章レベルでも出来るように訓練しましょう。

文章の言い換えについては下記で説明していますので、こちらをご覧下さい。

例文はかなり平易なものを使っていますが、ポイントは掴めると思います。京大の和文英訳では日本語の言い換え(和文和訳)が必須と言われますが、要領は同じです。

要は「何を伝えたいのか」を考え、それを伝えられていればOKです。もとの日本語文の構造を気にする必要はありません。日本語1文を英語2文で表現したりしてもOKですし、もちろん主語を変えてしまっても全然OKです。

情報量が落ちることも最初は気にしなくて大丈夫です。まずはメインポイントを伝えること。それが出来るようになってきたら、細かい情報も追加していきましょう。

練習方法は上の記事でも紹介していますが、和文英訳専門の問題集を使うのも有効です。

ただ、和文英訳の問題集の「模範解答」はあくまで正解例のひとつです。解答例と違うと全て×な訳ではありませんので、必要以上に落ち込んだり悩んだりしないようにしてくださいね。

辞書や文法書を確認しても不安が残るときや、じっくり取り組みたい問題の場合は、添削を受けるのも有意義だと思います。

添削してくれる先生がいない場合は、オンラインで添削依頼ができるサービス(など)もありますよ。都度払いで単発の依頼もできます。

添削サービスにはもありますが、アイディーの方が低価格でハードルが低いと思います。

  • 私は普段添削指導もしていますが、上記オンラインサービスの添削指導者ではありません。

3.エッセイの構成を訓練する

  1. 単元別問題集で文法を固める
  2. 言いたいことを英語にする訓練をする
  3. エッセイの構成を訓練する

②まで終えたら英語にすること自体は可能になっています。でも、自由英作文が書けるかというとそれはまた別問題です。

英語力とエッセイ構成力は全くの別能力だからです。

添削をしていても、英語は問題ないのにエッセイの得点が低い人をよく見ます。逆に、文法も語彙も全然ダメで減点はめちゃくちゃあるのに、構成が素晴らしい人もごく稀にいます。

そのため、次は自由英作文やエッセイの構成を学びます。これが、英作文の勉強の最終フェーズです。

基本の型を学ぶ

英語の自由英作文(エッセイ)は型に沿って作成する必要があります。

まずは基本のテンプレートを押さえ、構成の仕方を学びましょう。

詳細は下記で説明していますが、この勉強は日本語でできます。構成と英語力は関係なく、あくまで「思考」の問題ですから。

論理構成を意識する

型が分かればそれに当てはめていくだけで作成できますが、論理が破綻していたり、説明しているつもりでも全然説明になっていない場合や説得力に欠ける場合は問題です。

エッセイの肝は論理的な主張の展開です。この点については下記で説明していますので、こちらをご覧ください。これもあくまで「思考」の問題なので、日本語で勉強すればOKです。

エッセイの練習

適切に構成が出来さえすればエッセイは出来たも同然です。

日本語で論理の通ったアウトラインが作れるようになれば、あとはそれを英語にするだけですが、日本語を英語にする訓練は②までで終わっているからです。

そのため、エッセイ自体を英語で書く練習はたくさんする必要は無いと思います。

ただ、「構成」が苦手な人は多いはずです。そういう人は、TOEFLや英検用のエッセイ問題集などから題材を借りて、構成の練習をたくさんしてください(日本語でいいです)。

ロジックが通っているか、説明に過不足は無いか、主張がブレていないかなどが自分ではなかなか分からないと思いますので、第三者に見てもらうのがおすすめです。

自由英作文の添削について

英作文は毎回毎回添削してもらう必要はありません。

添削を受けても指摘内容を次に生かせないなら意味がありません。回数よりも1回1回の復習の質の方が数百倍大事です。

学校などで添削指導を受ける機会はあると思いますので、基本的にはその機会を大切に利用してください。

学校でそういう機会がない人や、どうしても足りない時などは、上でも紹介した添削サービスを受けることも有用だと思います(公式HP>> )。

繰り返しますが、添削は数を受ければいいというものではありません。ここぞという時に使い、その代わりしっかり復習すると勉強になりますよ。

おわりに

英作文の勉強は段階ごとに「対策すべきこと」が異なります。段階を追って進めないと効果も期待できません。

  1. 単元別問題集で文法を固める
  2. 言いたいことを英語にする訓練をする
  3. エッセイの構成を訓練する

英作文が書けるようになりたい!という人は、ぜひ上のステップに沿って、各フェーズで「狙いを定めて」学習を進めていってみてください。^^

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