英作文でメリットとデメリットを論じるときの注意点と反論パターン

エッセイではメリット・デメリット、利点・欠点の両面を踏まえた上で自分の考えを論じさせる問題がよくありますね。

自分の選んだ立場についてだけ書けばいい場合は割と構成も簡単ですが、反対意見についても触れなければならないとなると戸惑う人もいると思います。実際、メリット・デメリット双方を平等に並列しているだけで、結論に至る理由が分からない答案をよく見かけます。

詳しくは下で説明しますが、反対意見に触れるときは、欲張らずに「チョットだけ」触れるのがポイントです。

パターンさえ覚えてしまえば難しいことはありません。自信が無い方は是非チェックしてみてくださいね。

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メリットとデメリット両面を論じるときのポイント

メリットとデメリットを論じさせる目的は、自分の支持する意見だけでなく、反対意見の存在も意識できているかを確認するためです。

要は、「視野が狭い訳じゃないよ!」「反対意見もあるのは知ってるよ!」ということが示せればいいのです。

「反対意見に触れつつ上手く自分の主張を展開する」うえで重要なポイントは、以下の二点です。

  1. 反対意見を提示した後は反論する
  2. 反対意見は1つで十分

それぞれ見ていきましょう。

反対意見を提示した後は「反論」する

これはダメな例を見ると分かりやすいです。具体例を見てみましょう。

反対意見を述べた後に「反論」が無く、なぜその結論に至るのかが「謎」な良くない例

私は高校までの授業料無償化に賛成だ。
無償化することにより、経済的な理由で進学を諦めないといけない子供をなくせるからだ。家庭の経済状況で教育の選択肢に差が出るのは不公平である。
でも、授業料を税金で賄うとすると国民に税負担を強いなければならない。財源の懸念から安易な無償化には反対の声も大きい。
このように、授業料の無償化には賛否両論あるが、私は授業料無償化を支持する。

まずは自分の支持する意見とその理由を説明しています。その後、太字の部分で反対意見を紹介しました。

ここまでは良いのですが、この次の赤字が問題です。

「賛否両論ある」のは分かりましたが、そこからどうして結論「無償化に賛成」に繋がるのかが全く分かりませんよね。

最後の一文を読んだときに、「なんで??」ってなると思います。

これでは論理が成立していないため、たとえ良い面・悪い面(賛成・反対)両面に言及出来ていても、エッセイとしての完成度は低くなってしまいます。

反対意見を述べた後に必要なこと

論理破綻しないようにするには、反対意見を述べた後に「反論」をすることが大事です。

反対意見を述べた後に「反論」をすることで、結論に繋げる例

私は高校までの授業料無償化に賛成だ。
無償化することにより、経済的な理由で進学を諦めないといけない子供をなくせるからだ。家庭の経済状況で教育の選択肢に差が出るのは不公平である。
とはいえ、現在税収に余裕がある訳ではなく、授業料に回せるお金はない。財源の懸念から無償化に反対する声は多い。しかし、近年話題になったように、国会議員の報酬など税金が適切に配分されていない部分は依然としてたくさんある。税収自体を増やすことを考えなくても、無駄遣いや不適切な配分を見直せば財源は確保できるはずだ。
日本は是非とも高校までの授業料無償化を実現すべきだ。

エッセイの目的は反対意見を紹介することではなく、あくまで自分の意見を根拠を持って主張することです。つまり、最終的には「結論」に持っていくことが大事です。

結論が浮いてしまわないように、反対意見を提示した後は反論して自分の主張に繋げましょう。

  • ~というデメリットもあるけれど、それは○○で解決できることだから大した問題ではない。だから、結論~
  • ~に異を唱える人もいるが、実は○○だからそんな心配をする必要はない。だから、結論~
  • ~という反対意見もあるが、そういう意見は××を無視しているだけだから偏った主張に過ぎない。だから、結論~

反論が難しい場合は紹介するに留めるしかありません。

ただ、その場合は反対意見を入れる「位置」に要注意です。結論の前に置いてしまうと、上で見たような「結論に繋がらないダメなケース」になってしまうからです。

紹介するだけの場合は、エッセイの終盤に持ってくるのではなく、メインの主張の根拠を提示する前に入れると邪魔になりにくいですよ。

高校の授業料を無償化すべきだという意見もあるが、私はこれには反対で、授業料を無償化する必要はないと思う。理由は・・・(メインの主張の根拠・理由)。

子供に YouTube は見せるべきではないというポリシーの親もいるが、私は寧ろ、幼いころから触れさせて上手な付き合い方を教えることの方が大事だと思う。なぜなら・・・(メインの主張の根拠・理由)。

反対意見は1つで十分

「メリットとデメリット双方を踏まえ」と条件にあると、ついついたくさん挙げたくなってしまうかもしれません。

でも、英作文では自分の推す立場と逆のもの(メリットを主張したい場合はデメリット、デメリットを主張したい場合はメリット)については、1つ挙げれば十分です。

今回も、ダメな例を見ると理由が分かりやすいと思います。

メリットとデメリットのどちらもたくさん羅列してしまう良くない例

私はキャッシュレス決済をもっと普及していくべきだと思う。
キャッシュレス決済には、①現金よりも支払いがスピーディー、②お釣りの準備が要らないからお店の負担も減る、③ポイントがたまってお得、などのメリットがたくさんある。
一方で、デメリットもある。例えば、①慣れないと使い辛い、②店舗には導入コストや手数料などの費用負担が生じる、③お金よりもカードやスマホを落とした時の不安が大きい、などだ。
メリットもデメリットもあるが、私はキャッシュレス決済をもっと浸透させていくべきだと思う。

最後の一文を読むと、「何故!?」となりますよね。

「メリットがたくさんある。でも、デメリットも同じくらいある。」だけでは、どうして「キャッシュレス決済普及派」の立場を取っているのか、結論に至る理由が分かりません

上で説明した通り、反対意見を提示するなら反論しないと結論に結び付きませんね。

つまり反対意見には一つずつ反論(譲歩)していかなければならないため、複数提示してしまうと大変なのです。

ビジネスや研究などでその政策や商品・立場を「検討」するのが目的なら、考えられる反対意見(メリット・デメリット)は全て網羅すべきです。反論できるか否かはどうでもよく、そうした様々な可能性(アイデア)を「網羅的に検討すること」が重要だからです。

でも、英作文・エッセイ課題で書くだけなら、反対意見は1つ書けば十分です。エッセイの目的は網羅的な検討ではなく、「反対意見があることも理解していますよ」ということがアピールできれば十分だからです。

英作文課題には語数の目安もあり、いくつもの反対意見をひとつずつ攻略していく余裕はありません。

反対意見をたくさん提示するよりも、自分が主張する意見の根拠を増やす方が説得力も増しますし有意義です。

反論するときのお決まりの表現

逆接

反論するときの文章パターンは決まっています。逆接の Although を使って一文で書くか、However を使って二文で記載するかのどちらかです。

Although some people are concerned about the security of smartphone payments, various security measures, such as identity authentication or suspension of use in the event of loss, ensure its safety.

スマートフォン決済のセキュリティを懸念する声もあるが、本人認証や紛失時の利用停止などさまざまなセキュリティ対策により安全性は確保されている。

Although teleworking has some demerits due to reduced communications among employees, such communication-related issues would mostly be solved by using various chat tools or having casual online meetings for a catch-up or a coffee break.

テレワークには社員同士のコミュニケーション不足に起因するデメリットがあるが、そのようなコミュニケーションに関する問題は、各種チャットツールを利用したり、キャッチボールやコーヒーブレイクを兼ねたカジュアルなオンラインミーティングを行うことでほとんど解決できる。

Online classes would surely be beneficial in irregular situations, such as when a natural disaster occurs. However, they cannot be complete alternatives to actual classes because online classes can lack important elements of education, such as interpersonal communication or interaction.

自然災害などのイレギュラーな状況下ではオンライン授業が有効であることは間違いない。しかし、オンライン授業は人と人とのコミュニケーションや交流といった教育の重要な要素に欠けるため、リアルな授業の完全な代替とはなりえない。

Free high school would reduce the inequity of educational opportunities depending on the family’s economic level. However, I don’t think it’s a wise solution because it would require an increase of the tax burden on the public, meaning that it would increase the financial burden on low-income families as well.

高校の無償化は、家庭の経済水準による教育機会の不公平を是正するものである。しかし、国民の税負担を増やす、つまり低所得家庭の経済的負担も増やすることになるため、賢明な解決策とは言えない。

まずは However か Although のどちらかで表現できるように、自分なりにパターン化してしまうと楽です。とはいえ、逆接の表現は他にもありますので、余裕が出てきて表現の幅を広げたい方は下記もご参考ください。

逆接ではなく「対比」の表現(~であるのに対し、一方で)も使えますよ。

いい反論が思い浮かばない時の逃げ道

反論できそうな反対意見を選ぶのがセオリーです。

でも、どうしても反論が思いつかない時は苦肉の策で以下のような逃げ道を使いましょう。

Nevertheless, the merits of cashless payment outweigh the demerits.
とはいえ、キャッシュレス決済のメリットはデメリットを上回ります。

However, the advantages we can obtain by making this change are more significant than the disadvantages.
しかし、この変更によって得られるメリットは、デメリットよりも大きいのです。

選択肢として持っておくことは大事です。でも、この主張には明確な根拠・理由が無く、主観でしかありません。結論の裏付けにはなりませんので、あくまで最後の手段として使うに留めた方がいいと思います。

可能な限り、具体的に反論や解決策が示せるものをチョイスしましょう。

「賛成」vs. 「反対」の表現

「賛成 vs. 反対」や「利点 vs. 欠点」などの対で使う対立表現は以下の記事で紹介していますので、良ければご覧ください。

merit vs. disadvantage など、ちぐはぐなものを使ってしまうと印象が良くないので、対のペアはセットで覚えてしまった方がいいですよ。^^

まとめ

メリットとデメリット、利点と欠点、賛成と反対など、双方の立場に言及しながら自分の意見を論じるというエッセイ課題は多いです。

双方の意見を紹介するだけで満足してしまう人がたまにいますが、大事なのは紹介することではありません。

エッセイの目的は根拠に基づいて自分の意見を論じることです。反対意見に触れつつ、あくまで自分の主張を展開しないといけません。反対意見を提示した後には、反論するなどして「結論」と矛盾しないような話の展開を作る必要があります。

反対意見はたくさん提示する必要はありません。1つでいいので、提示した後は逆接の although や however などを使って反論しましょう。

もしその反対意見に対する反論や解決策が思い浮かばない場合は、エッセイの終盤ではなく、冒頭で紹介した方が邪魔になりにくいです。挿入する位置は、「結論への展開に不自然さが無いかどうか」という点で考えるといいですよ。

是非、反論パターンを身に付けて次回のエッセイ課題で実践してみてくださいね。

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