私は英文を書く仕事をしていますが、もちろん最初から書けた訳ではありません。(今でも完ぺきとは程遠いです;)
ひと通りの英文法をマスターすれば「ちょっと書ける」レベルにはなれますよね。

そこから「書ける」と言えるようになるまでが大変そう
・・・私もそう思っていました。
でも、自分が書く文章(分野)って偏っているので、意外と早く上達しますよ。笑
大事なのはとにかく書くこと。ライティングもスピーキングと同様、習うより慣れろです。
仕事で英語を使う方はライティング力が上がると格段に仕事効率が上がります。
スピーキングほど時間を要しませんので、ぜひ今すぐ練習を始めましょう。
ライティング力を伸ばすために取り組むべきこと
過去の自分の行動を振り返ってみて確かに言えるのは下記です。
- とにかく書く
- いい文章をたくさん読む
- いいなと思った文章・表現を見つけたらコピる
- ライティングのポイントを書籍で学ぶ
- 添削を受ける



中でもダントツで一番大事なのは①です。
とにかく書く
最初から完ぺきな英文を書こうと思ってはいけません。ハードルを地面スレスレまで下げて、とにかく書く回数を増やしましょう。
スピードはそのうち嫌でも早くなるので気にしないこと。時間は気にせず、自分なりにベストな英文を書いてみてください。
この過程で「考える」ことが大事です。
知らない単語は調べますが、文章まるごとを翻訳機にかけて訳文を暗記するのではなく、自分で英文を構築してくださいね。
言いたいことはひとつでも、表現の仕方は無限にあります。
- 一番適した構文はどれか
- 主語をどれにしたら書きやすいか
- もっとシンプルに表現できる方法は無いか
など色々考えてみてください。この過程で力が付きます。
「よく使う例文をひたすら丸暗記」は、短期的に見たら効率がいいかもしれません。
でも、この先自分が書く必要がある文章を全て丸暗記する訳にはいきませんから、この学習法だとそのうち行き止まります。
初めから応用力を付けることを意図した英作練習の方が、断然おすすめです。
何を書くか?
当然ですが、自分が書けるようになりたい種類の文章を練習しましょう。
- レポート
- 科学論文
- ビジネスメール
- レビューコメント・感想文
- 日記
ビジネスメールを上達させたいならビジネスメールを書いてください。
ライティングといえば英語日記だ!みたいな謎な戦略は取らないようにしましょう。
「言いたいことを表現すること」を最優先する
最初からハードルを上げてはいけないと言いましたが、まずは「言いたいことを正しく伝える」ことにフォーカスするといいと思います。
ライティングの目的は何らかのコミュニケーションのはずです。
情報を過不足なく盛り込み、意図したことが誤解なく伝わる文章を作れるようになることが一番大事です。
「英語らしい表現」「洗練された文章」などに最初からこだわっているとなかなか進みません(正解がないですからね)。
表現をブラッシュアップしていくのは、ある程度書くことに自信がついてからで十分だと思います。
英文の正誤チェックは適当でいい
考えて作文する過程で文法や単語の確認はしているはずです。
であれば、多少文法の間違いや不自然な表現はあるかもしれませんが、伝わります。
だから発展途上の間は毎回「英文添削」をする必要はありません。
正誤チェックは、DeepLでの英和翻訳やGrammarlyでのグラマーチェックなど、無料かつ数秒で出来る範囲の労力で済ませるくらいで十分です。
※使い方はそれぞれ下記で紹介しています。
ライティング力が付くのは最後の正誤チェックではありません。
ああでもないこうでもないと悩みながら作文している過程です。
いい文章をたくさん読む
知識が無い状態でアウトプットを重ねても伸びしろが小さいです。
アウトプットと同じくらいインプットも大事なので、お手本となる文章をたくさん読みましょう。
何が「いい文章」なのかはもうお分かりですよね?もちろん、自分が書きたい文章のお手本です。
私の場合は科学論文が対象のため、自分が読みやすい!と思った科学論文をお手本にしています。読みやすい論文は大抵シンプルかつダイレクトな書きぶりのもので、アメリカ人かイギリス人が著者の論文です。いつも著者の所属(国)を見て納得します(笑)。
書きたい領域の文章をたくさん目にしていると、その領域で一般的な言い回しや文体が何となくわかってくるはずです。
いいなと思った構文・表現を見つけたらコピる
お手本や他の人の文章を読んでいるときに「いいな」と思う構文や表現があれば、コピーしてストックし、使えそうなときに積極的に使ってみましょう。
ストックすることが目的にならないように注意してくださいね。
自分で使えるようにならないと意味がありませんので、記憶があるうちに強引にでもまず使ってみるのがおすすめです。
これを繰り返すうちに、以前は書けなかったような文章が書けるようになっていきます。
ライティングのポイントを書籍で学ぶ
ここまでの取り組みを数ヵ月続ければ、書くことには慣れ、ライティングに対する不安もだいぶ無くなっているはずです。
早い人だとライティングのスピードも上がっているかもしれません。
「言いたいことを表現する」ことは出来るようになってきていると思いますので、ここからは「読み易さ」「分かりやすさ」などのクオリティも意識していきましょう。
ライティングのポイントは日本語でも英語でも同じで、「明瞭・簡潔に」です。「いかに少ない単語で、無駄なく簡潔に伝えるか」を目指していきます。
ライティングの本を1冊読めばポイント・コツは理解できると思いますので、まずは知識として仕入れましょう。
コツを知ったところでいきなり書けるようにはなりません。私も未だに文章が長くなる傾向があり、日々修行中です。
でも、知識として「気を付けるべきポイント」を知っていれば実践で意識できますし、自分で修正もできます。「知っている」を「出来る」にするには、ひたすら実践と反省を繰り返すのみです。
添削を受ける
少し書けるようになってきたら、添削してもらって自分では気づかない学びを得ましょう。
添削は数をこなせばいいというものではありませんので、頻度は少なくていいです。
復習が追い付かない(する気が無い)なら出しても無意味だと思います。添削者の立場から言うと、以前コメントしたことと同じことをコメントしないといけない時ほど悲しいことはありませんしね・・・。
せっかく添削してもらうなら、徹底的に復習する覚悟で添削に出しましょう。



出す前の英作より、返ってきた後の復習に時間をかけましょう。
オンライン完結の添削サービス
周りに添削を頼める人がいない場合は、有料ですが全てオンラインで完結する添削サービスもあります。
『フルーツフルイングリッシュ
- 私は普段添削指導もしていますが、同社の添削指導者ではありません。
フルーツフルイングリッシュの添削サービスの概要
- 英文添削・英作文指導専門、オンラインで完結
- 選んだ課題の英作文の添削あり(課題の種類は、受験用から各種英語資格試験まで多数)
- 持ち込み文書(自由テキスト、英文メールなど)の添削可
- 添削者は日本人か英語ネイティブかを選択可
- 添削レベルは、「添削のみ」か「添削+解説」かを選択可
- 料金:英作文チケット1枚(税込550円)で 600文字程度(※単語数ではなく文字数)
\ 英作文添削2回(1100円分)無料お試しプレゼント /
添削は日本人にしてもらうべき?ネイティブにしてもらうべき?
論文やビジネス文書の英文校正はネイティブ一択ですが、学習者向けの添削サービスの場合、添削者は日本人か英語ネイティブかを選択できることが多いです。
どちらに依頼すべきか迷う人もいると思いますが、私のおすすめは下記です。
日本人添削者がおすすめ | ネイティブ添削者がおすすめ |
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文法が不安な人(文法解説が欲しい人) 学校の英作文対策のために勉強している人 中高生、英語を学び直している社会人 | 文法解説は不要な人 ビジネスメールやビジネス文書を添削して欲しい人 TOEFLやIELTSのエッセイ対策が目的の人 ネイティブの自然な表現を学びたい人 |



添削して欲しいものの用途が学習用か実用かで考えるといいですよ。
ライティング力が上がると得すること
ライティングスキルが上がればゴールに近づくのはもちろんですが、他にも付随して嬉しいことがあります。
英文メールやチャットの時短により仕事効率が上がる
日本語では数秒でこなしているメールやチャットですが、英語になると数十倍以上の時間がかかってしまうこともありますよね。
私自身もそうだったのですが、ライティング力が上がることで英文メールの作成時間が大幅に短縮されました。仕事で英語を使う機会がある人にはとてもメリットが大きいと思います。
ひとつのメールに数十分かかってしまうことがある人は、ぜひライティング対策を始めてみてください。
メールだけならすぐにコツがつかめて上達しますので、迷っている時間の方がもったいないです。
ライティングはアウトプットになるため、スピーキングにも役立つ
私は長年英会話をやっていましたが、数年間完全にスピーキングから遠ざかっていた時期がありました。
でも、ライティングをゴリゴリやっているといいアウトプットになるらしく、急にしゃべらないといけない状況下に陥っても意外としゃべれました(笑)。
たまに英語で一人語りすることもあるのですが(←変人ですみません)、日中ゴリゴリ英語を書いている日とそうでない日とでは、英語が出てくるスピードが全然違います。
もちろんライティングだけやっていて話せるようになる訳ではありませんが、ライティングによるアウトプットはスピーキングにも通じるようです。
おわりに
ライティングはスピーキングに比べると上達のハードルが低いです。
なんでも自由自在に書けるようになるには時間がかかるかもしれませんが、試験対策の英作文、ビジネス文書、レポート、メール、日記など、自分が書きたい種類のテキストに限定すれば短期間での上達が見込めます。
ただ、ライティングは理論を学ぶだけでは上達せず、実際に書かないことには始まりません。
ライティングができるようになりたいという方は、悩むよりもまず書き始めましょう。習うより慣れよですよ。