数値の説明に使う英単語|表読解・計算・統計量

レポートでは数値・データの提示はマストですよね。

平均値、中央値、四分位、最小値、最大値、数、割合、比率、四則演算、etc…

見たことある単語ばかりだと思いますが、いざ自分で表やグラフのデータを記述しようとすると、意外と難しいですよね。

そこで今回は、データや数値の説明に使う「単語」を整理します。

一度自分で文を作ってみるだけで、次からのアウトプットが格段にスムーズになります。

是非、例文を参考に自分でも作文してみてくださいね

INDEX

データの要約に使う英単語

平均 = mean, average

「mean = 意味する」という動詞で覚えている人が多いと思いますが、「mean」には「平均」という意味もあります。

平均○○というのはデータを示すときに最もよく使う指標ですね。是非覚えてください。

  • 平均値 = mean value
  • 平均年齢 = mean age
  • 平均身長 = mean height

「average」も「平均」ですが、これは見て分かればいいかもです。まずは「mean」を使えるようになりましょう。

The mean age of participants in this event was 23.6 years.
今回のイベント参加者の平均年齢は23.6歳だった。

Class A had an average score of 68.4 in the mid-term English exam.
Aクラスの英語の中間テストの平均点は68.4点だった。

中央値 = median

バラツキのあるデータの場合は、平均値よりも中央値を使う方が多いですね。中央値は「median」です。

中央値というのは、データを小さい方から順に並べた時に、ちょうど真ん中にある値です。

8人分のコストデータを用いて中央値を説明

データの数が奇数の時は「真ん中」がひとつなのでその値で決まりですが、偶数の場合は真ん中が2値あるので、更にその平均を取ります。

The median cost spent for books in a year was JPY 11,750.
1年間の書籍費の中央値は、11,750円であった。

四分位数 = quartile、四分位範囲 = interquartile range

四分位数とは、データを小さい方から並べ、データの数で4等分したときの区切りの数です。小さい方から1つ目の区切りが第1四分位数(25%値)、2つ目の区切りが中央値(50%値)、3つ目の区切りが第3四分位数(75%値)ですね。

上で使った8人のデータを再利用します。笑

上で提示した8人のコストデータを用いて四分位数と四分位範囲を説明

それぞれ次のように幾つか表し方があります。

  • 第1四分位 = first quartile, lower quartile, 25th percentile
  • 第3四分位 = third quartile, upper quartile, 75th percentile

「quartile」= 「四分位数」です

また、第3四分位数と第1四分位数の差を四分位範囲と言いますが、これは「interquartile range (IQR)」と表します。

The interquartile range (IQR) is calculated by subtracting the 1st quartile from the 3rd quartile.
四分位範囲は、第3四分位数から第1四分位数を引いた値である。

範囲 = range

「範囲」は「range」で表します。「range」はカタカナ語でも使いますね。

名詞で使うイメージが強いかもしれませんが、動詞で使うことも多いですよ。

The monthly sales of our team were within the range from JPY 5 million to JPY 8 million throughout the year.
チームの月の売上は、年間を通じて500万円から800万円の範囲に収まっている。

The costs spent for books per year ranged from JPY 1,200 to JPY 85,000.
年間図書購入費は、1,200円から85,000円の範囲であった

The average scores varied depending on the subjects, ranging from 45 for science to 72 for English.
平均点は、理科の45点から英語の72点まで、科目によってばらつきがあった。

最小値 = minimum、最大値 = maximum

最小値の「minimum」最大値の「maximum」は皆さん馴染みありますよね。

Of the 12 teams, our team had the minimum score of 4 out of 10.
12チームの中で、私たちのチームは10点満点中4点という最低点数だった。

The maximum amount spent for books a year was JPY 85,000, which was over double the amount of the 2nd-ranked person (JPY 32,000).
1年間の書籍費の最大値は8万5千円で、これは2位の人(3万2千円)の2倍以上の額だった。

総計・合計 = total

「総計」という意味の「total」も、もはや日常生活に浸透しているので説明は不要ですね。

A total of 500 people participated in this event.
このイベントには500人が参加した。

四則演算・計算に使う英単語

英作文などで与えられたデータを「読み取る」だけなら不要ですが、自分で収集・分析したデータをまとめるときには、数値の説明(定義)をする必要も出てきます。

何の数値なのかを分かってもらうために、
「この値はこうやって計算しました」
「これはこういう計算式で算出した値ですよ」
みたいな説明をする必要があります

和、足す = sum

まず、「足し算」の「和」という意味には「sum」を使います。

The sum of the visitors to this store in July and August was 2,108.
この店の7月と8月の来店者数の合計は2,108名でした。

「sum」は名詞(和)だけでなく動詞(~を合計する)としても使えます。句動詞「sum up(~を合計する)」もよく使うので、一緒に覚えてしまいましょう。

The total costs were obtained by summing up the monthly amounts for six months.
総費用は、6カ月間の毎月の費用を合計することで求めた。

引く = subtract

「引き算」の「引く」は、「subtract」です。「subtract A from B」で、「BからAを引く」となります。

Subtracting the score of team A from that of team B yields the difference in scores.
Bチームの得点からAチームの得点を引くと、得点差が得られる。

数式的な説明だと、形容詞の「minus(マイナス)」を使った方がスッキリ書けるかもしれません。

The difference in scores is the score of team B minus the score of team A.
得点差はBチームの得点からAチームの得点を引いたものです。

「minus」は動詞ではないので品詞に注意してくださいね

乗じる = multiply

掛け算には動詞の「multiply」を使います。「multiply A by B」=「AにBをかける」となります。

前置詞は by を使います

This index was calculated by multiplying the obtained value by the adjustment coefficient of 1.18.
この指数は、得られた値に調整係数の1.18を乗じて算出したものです。

割る = divide

「割り算」の「割る」は、「divide」を使います。掛け算と同様、「~で割る」の「~で」には、前置詞 by を使います。

Divide the weight by the squared height to calculate the body mass index (BMI).
体重を身長の二乗で割るとBMIが算出できます。

小数の = decimal

ちょっと細かいのであまり文章で使うことはないかもしれませんが、「小数」を表す単語は「decimal」です。

  • 小数点 = decimal point
  • 小数第1位 = first decimal place

小数点以下まで表示しているような細かなデータだと、桁数の取り扱いについて説明したりする必要があるかもしれません。

Data were calculated to one decimal place.
データは小数点以下一桁まで計算した。

四捨五入する = round

切りのいい数字に四捨五入してデータ提示することが多いと思います。

数値を「丸める(切り上げる、切り捨てる)」という表現には、文字通り「round」を使います。

これは表の脚注によく使います。表作成する人は絶対覚えておいて損はないです。

Percentages may not add to 100 due to rounding.
四捨五入の関係上、割合の合計は必ずしも 100 になりません。

分母 = denominator、分子 = numerator

分母・分子なんて使う時無さそうな気がするかもしれませんが、表中で提示している割合の計算方法を説明するときなどに地味に必要です。

  • 分母 = denominator
  • 分子 = numerator

ちなみに、「分数」は「fraction」です
(使う時ほとんどないと思います)

This value used the total number of participants as a denominator.
この値は、参加者の総数を分母としています。

The numerator is the total number of car accidents in a year.
分子は1年間に発生した交通事故の総数です。

データの指標に使う英単語

ここからは英語というより用語の理解が焦点なのですが、データを記述するときには正しい指標を使いましょう。

英作文の添削をしていると、「数」と「割合(%)」がごっちゃになっていたり、適当に全部「number」で書いてしまっていたりするケースをよく見ます。

でも、各指標には定義があり、それぞれ意味は異なります。

図表の読み取りをさせる社会の問題なんかでよくありますが、「割合」が増えていても、全体の総数が減っていたら、「数(絶対数)」としては「減っている」ことになるケースもありますよね。主語が「割合」か「数」かで、述語は変わります。

「そのデータが表しているものは何なのか」という点に注意して、正しく表現することが大事です。

数 = number

そのデータが本当に「数」を表しているなら、「number」を使えば大丈夫。でも、「割合」とか「率」とか別のものなら、「number」で書いてしまってはいけません。意味が違ってしまうからです。

The number of convenience stores in this area doubled in three years.
この地域のコンビニのは3年間で倍増した。

割合 = proportion

「割合」は、「proportion」です。

The proportion of tablet users among our customers is at most 25%.
顧客のタブレット端末利用者の割合はせいぜい25%だ。

「~の〇%が」「~の○割が」と言いたいときは、百分率(パーセント)の記号「%」を使います。「%」=「percentage」です。記号ではなく「割合」という意味で使うこともあると思いますので、スペルも覚えておきましょう。

The percentage of female participants dramatically increased in 2020.
女性参加者の割合は2020年に飛躍的に増加しました。

率 = rate

割合と率は日本語だと同義で使ってしまうこともありますが、「発生率」「発症率」「死亡率」などの「率」には「rate」を用います。

「割合」とは違って、「率」の計算には「時間の概念」が入っています。

例えば、1年間観察したときに自動車事故がどれくらい発生したかを「事故率」として計算する、みたいな感じで、分母に「時間の概念」が入っています

The incidence rate of traffic accidents last year was lower than the previous year’s.
昨年の交通事故発生は、前年より低かった。

比率 = ratio

二つ以上のものを比べた時の割合が「比率」で、これは「ratio」で表します。

The ratio of experienced to non-experienced is 4 to 6.
経験者と非経験者の比率は4対6です。

似ていますが、「rate」と混同しないようにしましょう

データの記述に使うその他の表現

倍数

表やグラフの結果を説明するときには、倍数表現をよく使います。

下記記事では、as—as を用いた基本の表現だけでなく、実用でよく使う比較級を使った構文やその他使える単語を紹介しています。倍数表現に自信が無い人は是非チェックしてみてください。

以上/超/以下/未満

数字を厳密に表現しなければいけない場面では、「以上/超」「以下/未満」の使い分けが重要です。

下記記事ではこの4種の表現の仕方を整理していますので、自信のない方は一度チェックしてみてください。言葉ではなく記号を使った書き方も紹介していますよ。

グラフ

データの提示方法としては、表の他にはグラフも重要ですね。

グラフの結果の読み取りや説明の仕方を練習したい人は下記記事をご参考ください。実際にグラフを見ながら、結果の描写の仕方を学びましょう。

結果の説明・記述に使える動詞

結果やデータを記述するときは「show」が万能で便利ですが、いつも「show」では単調になってしまいますよね。

表現のバリエーションに困っている方は、下記をご参考ください。結果を記述する文脈でよく使う動詞を紹介しています。

まとめ

与えられた図表のデータを読み取るときや自分がデータを報告する際には、数学的用語が必要になります。

見たことのある単語が多かったと思いますが、自分で使ったことがないと、いざ書こうと思っても出てこないものです。

是非一度、ご自身でもその辺にあるデータや適当に作ったデータを使って、数値・結果の説明をしてみてください。一度自分で文を作ってみるだけで、理解度は断然上がりますよ。

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