理由・メリットの説明にも便利!enable の使い方|enable A to B

動詞の enable(~を可能にする)は中学校くらいで習う人が多いと思います。

enable A to B の形で、「AがBすることを可能にする」という意味ですね。

こんな堅苦しい訳を見ると、「使える場面なんて少ないだろう」と思ってしまいがちですが、実はめちゃくちゃ便利な動詞です。

とくに英作文で理由やメリットを説明するときには大活躍します。

  • ~を使えば○○ができる
  • ~を導入すれば○○できるようになる
  • ~があれば○○ができる
  • ~をしたから○○ができた

例えばこういうことが言いたいとき、if節 や when節 を使って複文で説明する人は多いと思います。

伝わればもちろんそれでOKです。

でも、こういう文章は enable を使えば単文で短くシンプルに表現できてしまいます。楽です。

それに、enable は必ず enable A to B の形で使わないといけない訳でもありません(笑)。

皆さんが思っているより、きっともっとずっと使用できる場面は多いはずです。

そこで今回は、 この enable の例文をたくさん用意してみました(おまけで類義語の allow も少しあります)。

どちらも非常に便利で使える単語です。ぜひ英作文やふだんのライティングで活用してみてください。

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enable A to B:(主語のおかげで)AがBできる

まずは一番オーソドックスなenable A to B” の形の例文を見てみましょう。

意味は、「(主語が)AがBすることを可能にする」「(主語のおかげで)AがBできる」です。

「何かのおかげで何かが出来るようになった」という文脈で使います。

無生物主語が苦手だと「出来るようになった人」を主語にして文章を構築してしまいがちですが、「何か(のおかげで)」の部分を主語にすると enable が使えますよ。

Teleworking enabled people to work from anywhere.
テレワークにより、どこにいても仕事ができるようになった。

Online tutoring enables us to learn from tutors around the globe anytime.
オンライン家庭教師を使えば、世界中の講師からいつでも学ぶことができます。

This sound system enables people to enjoy music at home as if at a concert hall.
この音響システムにより、自宅でもコンサートホールのような感覚で音楽を楽しむことができます。

The new system will enable us to process data twice faster.
新システムの導入により、データ処理が2倍速くなります。

Classical music enables me to focus on study.
私はクラシック音楽を聴くと勉強に集中できます。

コレ(↑)とか、I を主語にして書く人が多いと思いますが、enable を使うと短い文章で表現できると思いませんか?

文章は長いほど「高度」と思い込んでいる人がいますが、それは幻想です。もちろん関係代名詞などを使うと複雑な内容を表現することもでき、結果的に文章が長くなることはあります。でも、同じ内容を伝えるなら出来るだけ簡潔に(短く)表現する方が◎です。

The Internet enables you to search for anything instantly.
インターネットを使えば、何でも瞬時に検索することができます。

Cloud storage systems enable us to easily share large image data.
クラウドストレージシステムを使えば、大容量の画像データを簡単に共有することができます。

These materials will enable students to better understand Japanese history.
これらの資料により、日本の歴史をより深く理解することができます。

無生物主語が苦手な方は、下記でイメージの方法を説明していますので併せてチェックしてみてください。

allow A to B:(主語のおかげで)AがBできる

“enable A to B” とほとんど同じ意味で使えるのが “allow A to B” です。

allow は「許す・認める・許可する」という意味の動詞で、allow A to B 「AがBすることを許可する(許す)」という意味になります。

Thank you for allowing me to join your team.
チームに参加させてくれてありがとう。

The company allowed our department to participate in the competition.
会社は、私たちの部署がその大会に参加することを許可してくれました。

My parents allowed me to travel abroad alone during summer vacation.
両親は、夏休みに一人で海外旅行に行くことを許してくれました。

「許す」とあると、主語は人間じゃないとダメかな?と思う人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。

「(機能的・機会的・事態的に)許される=できる」と考えれば、enable とほとんど同義で使えます。

Fingerprint identification allows users to unlock the device without a password.
指紋認証により、パスワードなしでロックを解除することができます。

The warm weather allowed us to enjoy a picnic on the hill.
暖かい気候のおかげで、丘の上でのピクニックを楽しむことができました。

Online classes allow students to take lessons from home.
オンライン授業では、自宅にいながら授業を受けることができます。

enable + 目的語

enable に戻りますね。

この単語は “enable A to B” の形で使うことが多いですが、目的語だけを取ることももちろんできます。一般的な SVO の形の文章ですね。

「○○のおかげで××が出来る」という文脈では A が必要ない場合もあると思います。そういう時は、不必要な people や us などを無理に入れる必要はありませんよ。

Emails enabled instant communication globally.
電子メールによって、グローバルに瞬時にコミュニケーションが取れるようになった。

A blender enables cutting vegetables into pieces in a second.
ブレンダーを使えば、野菜を一瞬でみじん切りにすることができます。

This city’s public transportation system enables easy access to public and commercial facilities.
この都市は公共交通機関が発達しているため、公共施設や商業施設へのアクセスが容易です。

前の節を主語とするパターン

ここまでの例文では主語は全て「単語」でしたが、enable は「前の節の内容」を主語にして使うことも多いです。

前の節を非制限用法の関係代名詞 which で受けて使ったり、分詞構文で使ったりします。

単語を主語に取るよりも表現できることは広がります。文章を書いていると使える場面は結構あると思いますので、ぜひ使ってみてくださいね。

The company introduced a new communication tool, which enabled more casual and frequent employee communication.
会社が新しいコミュニケーションツールを導入したことにより、社員同士のカジュアルで頻繁なコミュニケーションが可能になった。

They started a delivery service, enabling busy people to use their service.
宅配サービスも開始し、忙しい人にも使えるようになった。

おわりに

enable の例文をたくさん見て頂きました。意外と多くの場面で使えそうだなと感じませんか?

英作文では何かの利便性やメリットを語る場面が多いですが、そういう時にも enable はバシッとハマります。一文で端的にメリットを述べる際などにとても便利ですよ。

また、SVO の形で使ったり、前の節を受けて使ったりすることもできるようになると、使える幅は更に広がります。とても便利な単語ですので、ぜひどんどん使ってみてください。

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