either と neither の使い方|either A or B / neither A nor B

学校英語では either は定型文でしか登場しないため、「否定文で”~も”というときに使うだけ」という地味なイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?(まさに私がそうでした。笑)

でも、「~か~のどちらか」という択一表現は実社会では結構使うものなんですね。社会人になってから、either はとても身近な単語になりました。

今回は、either とその否定形の neither の使い方を整理します。either に比べると neither の使用頻度は少ないですが、この機会にまとめて整理してしまいましょう。^^

INDEX

either の意味と使い方

either の基本の意味は、「(二つのうちの)どちらか一方」です。

形容詞

形容詞で使う場合は、either ○○「○○のどちらか」「どちらの○○でも」という意味になります。

「(二つのうちの)どちらか」なので、either の後ろの名詞は単数形です。

Either one of them must have known it.
どちらかが知っていたのでしょう。

You can solve this problem in either approach.
どちらのアプローチでも解決できます。

“Can we have a meeting on Wednesday or Friday” “Either day works for me.”
「水曜日か金曜日に会議できませんか?」「どちらの日でも構いませんよ」

否定文にすると、「どちらの~も」という意味になります。

I don’t think either plan is feasible.
どちらのプランも実現不可能だと思います。

「どちらも」と聞くと「複数」をイメージして “either plans” にしそうになりますが、either の後ろは単数形のため “either plan” となります。プランAはダメで、プランBもダメ。either に 「A を入れても B を入れてもどちらにしてもダメ」というイメージです。

either way

イディオムの “either way” は「どちらにしても(どちらでも)」という意味で使われます。下の最後の例文なんかは、私も仕事で日常的に使います。

You can take a bus or subway. You can go there either way.
バスか地下鉄があります。どちらでも行けます。

She will terminate this contract or charge additional fees to the client. Either way, it’s good for us.
彼女はこの契約を打ち切るか、クライアントに追加料金を請求するでしょう。いずれにせよ、私たちにとっては良いことです。

Either way is fine with me.
どちらでも構いません。

代名詞

either は代名詞にもなるため、either 一語で主語(どちらか一方、どちらでも)になります。

上で見た形容詞の例文の中に “either day” や “either way” を使って「どっちでもいいよ」を表現した文章がありましたが、either ○○ としなくても代名詞を使えば either 一語で同じことが言えますね(例:下の二つ目の例文)。

Either of you must give a presentation on this report on Monday.
月曜日には、どちらかがこのレポートについてプレゼンテーションをしなければなりません。

“Do you want to eat out or order a delivery?” “Either will do.”
「外食か出前かどっちがいい?」「どっちでもいいよ」

“Which do you like better, soccer or baseball?” “I don’t like either.”
「サッカーと野球、どっちが好き?」「どっちも好きじゃない」

副詞

副詞の用法こそ学校英語でお馴染みの either の使い方ではないでしょうか!

否定文で「○○もまた(…ない)」と言いたい時に使うやつですね。

肯定文では too を使いますが、否定文の時は too ではなく either を使いましょうと習ったと思います

I’m not good at negotiation, either.
私も交渉は苦手です。

He didn’t report it to me yesterday. He didn’t even leave me a memo either.
昨日、彼は私に報告しなかった。彼は私にメモも残さなかった。

either A or B

A か B かの択一表現をしたい場合は、either A or B の形で用います。「 A か B のどちらか」という意味です。

Either Kathy or John will handle it.
Kathy か John のどちらかが対応します。

この “either A or B” は「相関接続詞」というやつらしいですが、この用語は今後の人生で使うことは無いと思いますので今すぐ忘れましょう。分かりやすい仲間には “not only A but also B” があります。

A や B には主語、動詞、目的語、補語、何でも取れます。ただし等位接続詞の or が含まれていることから分かるように、A と B には対応するモノ(同じ品詞、同じ構造など)が入ります。考え方は “not only A but also B” と同じです。

この等位のイメージについては下記で詳しく説明していますので、よければご参考ください。

A や B が主語となるときは、動詞は either A or B の B に対応します。

Every month, either Derek or I attend the monthly meeting.
毎月、デレクと私のどちらかが月例会に出席しています。

Is that correct that either you or Mike checks documents?
書類のチェックは、あなたかマイクのどちらかが行うということでよいですか?

主語以外の要素に使っている例文です。

I’ll ask either my brother or my father for a ride.
兄か父に頼んで、乗せてもらうことにします。

Please either call me or send an email to customer service.
私にお電話いただくか、カスタマーサービスまでメールをお送りください。

You need to either shred it yourself or return it to our office.
ご自身でシュレッダーにかけていただくか、弊社までご返却ください。

Please fill in the form in either black or blue ink.
黒または青のインクで記入してください。

Students were divided into either “math” or “English” courses.
生徒たちは「数学」か「英語」のどちらかのコースに分けられた。

This medication can be administered either alone or in combination with other analgesics.
この薬は、単独または他の鎮痛剤と組み合わせて投与することができます。

You can get either a 10% discount for this order or a 5000 yen coupon for your next order.
今回のご注文で10%割引、または次回のご注文で5000円分のクーポンのどちらかをプレゼントします。

否定文にすると、「A も B も~ない」という意味になります。どちらかではなく、A と B の両方とも否定します。

I don’t either drink or smoke.
私は酒もタバコもやりません。

My grandmother doesn’t have either a mobile phone or a personal computer.
祖母は、携帯電話もパソコンも持っていないんです。

either の否定文は neither を使って書くこともできます。下の neither の例文のところで並べてお見せしますので、また後程確認してみてください。

neither の意味と使い方

either に 否定の “not” が付いたのが neither です。「(2つのうち)どちらの~も~ではないという意味です。

一語で意味がモリモリですね。笑

とはいえ、基本的には上で見た either の使い方と同じです。その否定形バージョンなだけですからね。

形容詞

まずは形容詞でしたね。後ろに名詞を取って、「(2つのうち)どちらの○○も~ないです。

neither には否定の意味が既に含まれています。二重で not を入れてしまわないように注意しましょう(私もぼーっとしてるとよくやってしまいます^^;)。

either と同じで、neither の後ろの名詞は単数形です。

Neither one of them reported their mistakes.
どちらもミスを報告しなかった。

Neither plan sounds realistic.
どちらのプランも現実的ではありません。

She probably knows neither approach.
彼女はおそらくどちらの手法も知らない。

代名詞

neither も代名詞として使えます。意味はもちろん同じで、「(2つのうち)どちらも~ないです。単数で受けますので、動詞の三単現に注意してくださいね。

Neither of them had known the fact until I told them.
二人とも、私が話すまでその事実を知りませんでした。

I found two possible approaches, but neither has been tested.
2つの可能なアプローチを見つけたのですが、どちらもまだテストしていません。

“Do you know these two books?” “I know neither.”
「この2冊の本知ってる?」「どっちも知らない」

“Do you feel like pasta or rice?” “Neither. I want vegie.”
「パスタかご飯、どっちがいい?」「どっちでもない。野菜がいい。」

副詞

否定文で「~もまたない」という時に either を使いました。not の意味も含めて一語で言えるのが “neither” です。

“This book didn’t really help me understand writing techniques.” “This one, neither.”
「この本はライティング技術の理解に役立たなかった」「これもだよ」

上の This one, neither. は、This one didn’t help, either. と同義です。

肯定文で「私も」という時は “Me too” と言いますね。否定文で「私も~ない」という時には “Me neither” となります。

“We don’t think this idea is realistic.” “Me neither./Neither do I.”
「この考えは現実的でないと思います」「私もそう思います」

Me neither. と同じことを、I を主語にして言うと “Neither do I.” になります。否定語の Neither が文頭に出ることで後ろに倒置(主語と動詞の語順が入れ替わる)が起こり、V + S の語順になるのがポイントです。

質問文への回答だけではなく、否定の節や文に続く文章でも使います。この場合も neither で始める節(文)には倒置が起こり、Neither V + S の語順になります。

If she will not apply for the seminar, neither will I.
彼女がセミナーに申し込まないのなら、私も申し込まない。

Team A did not win the top 3 in the competition. Neither did Team B.
チームAは大会のトップ3には入賞できなかった。チームBもそうでした。

neither A nor B

A も B も否定するときは “neither A nor B” が使えます。「 A も B も~(し)ないという意味です。これも上で見た either A or B と同じで相関関係詞です。

A と B には対応するものが入りますので、A に動詞、B に目的語のようなちぐはぐにならないように気を付けましょう。また、接続詞は or ではなく nor を使います。

Neither my brother nor my father cooks even when my mother is out.
兄も父も、母が留守の時でも料理はしません。

Neither movies nor books interest me now.
映画も本も今は興味がない。

He neither drinks nor gambles.
彼はお酒もギャンブルもしない。

Her report contained neither supporting data nor references.
彼女のレポートには、裏付けとなるデータも参考文献もなかった。

My client says our prices are neither high nor low.
クライアントは、私たちの価格は高くもなく安くもないと言っています。

I called him, but he was neither at his home nor in the office.
電話をかけてみたが、自宅にも会社にもいない。

nor は neither とセットでしかほとんど使われることのないレアキャラですが、ごく稀に単体で使われることがあります。自分で使う必要はありませんが、一応使い方を下記で整理していますので興味があればご覧ください。

not either と neither の言い換え

上でも触れましたが、either の否定文は neither を使っても表現することができます。

上の either の例文で使った否定文を neither を使って書き替えてみました。neither には not の意味が既に含まれていますので、二重で not を置かないように注意してくださいね。

私は酒もタバコもやりません。

  • I don’t either drink or smoke.
  • I neither drink nor smoke.


祖母は、携帯電話もパソコンも持っていないんです。

  • My grandmother doesn’t have either a mobile phone or a personal computer.
  • My grandmother has neither a mobile phone nor a personal computer.

おわりに

either と neither の使い方はクリアになったでしょうか?

代名詞の使い方は日常でよく使いますし、択一表現の either A or B も使用頻度は高いと思います。

neither A nor B は文構造によっては either で書いた方が分かりやすい場合も多く、A や B に取る要素がシンプルな場合(名詞や動詞一度の場合など)に留めた方がいい気がしますが、neither が綺麗にハマるときもあるため覚えておいて損は無いと思います。

今後のライティングで使えそうな場面があれば、ぜひ自信を持って使ってみてくださいね。


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