英語学習には「英字新聞」がおすすめ!とはよく聞くものの、普段新聞を読む習慣がない人にとってはちょっとハードルが高いですよね。
私も最初は全然惹かれませんでした。
でも、色んな教材を試し回った今は「ニュース素材(英字新聞)に適うものはない」と思っています。
今回は、
・英字新聞ってどうなの?
・おすすめの英字新聞を知りたい
・英字新聞の効果的な使い方が知りたい
という方に向けて、①英字新聞を勧めたい人、②おすすめ新聞4誌、③活用法(勉強法)をご紹介します。
万人にはおすすめできませんが、目的さえ合えば良質でコスパのいい教材ですよ。

具体的な新聞名を知りたい人はおすすめ英字新聞に飛んでくださいね
英字新聞を学習教材に選びたい理由とメリット
英字新聞の特長
英字新聞が教材として優れている理由は何といっても次の二点です。
- 正しい英語である(確実に校正・校閲済み)
- 良質な書き言葉である
正しい英語である
英語のテキストはウェブ上にあふれていますが、「流暢に使われている=正しい」とは限りません。
実用の面では多少間違っていようが通じればいいでしょう。
でも、勉強のテキストとして使うなら正しいもので学んだ方がいいに決まっています。
後から変な癖を直すのは大変です。校正・校閲済みの教材で学べるなら、それに越したことはありません。
良質な書き言葉である
英語を勉強する目的は人それぞれですが、科目としての勉強や学問・ビジネスのためなら、良質な書き言葉で学びましょう。
上記のシチュエーションで読んだり書いたりする文章は、ドラマや映画で出てくる類の言語とは違うからです。小説で読むようなレトリックに富んだ美しい言語とも違うはずです。
だから、日常英会話が目的の人には英字新聞はベストチョイスではないかもしれません。
でも、書いたり読んだりする力が必要な人には「良質な書き言葉」ほど重要なインプットはありません。
英字新聞で勉強することのメリット
英字新聞を使うメリットとしては、以下のようなものがあります。
- 英語学習を習慣にしやすい
- 時事知識が得られる(話題のトピックの単語も学べる)
- 無駄のない簡潔な文章構造が学べる
- 新鮮な素材で勉強できる



私には、時事が学べる事が一番のメリットです。
他の長文テキストでも学べることなのであえて「英字新聞のメリット」としては挙げませんでしたが、しっかり学べばもちろん読解力・表現力も付きます。
英字新聞がおすすめな人・おすすめできない人


英字新聞がおすすめな人
英字新聞は、以下のような人には最適です。
- 高校生、大学生
- TOEFLの勉強をしている人
- 英検(上級)の勉強をしている人
- ビジネスで英語を使う人
- 時事に興味がある英語学習者全般
- 良質な音読素材が欲しい人
時事知識が身につく
時事問題は試験に必須なので、学生さんや英検学習者にとっての有用性は言うまでもないですね。
時事知識があるのと無いのでは、長文読解・自由英作文の体感難易度は全然違います。
フォーマルな言語が学べる
端的な文章が学べるという点では、ビジネス使用が目的の社会人にも実はおすすめです。
会社で使う英語って、「ナチュラルな会話」よりも「真面目トーンの書き言葉」の方が圧倒的に多いですから。
英字新聞がおすすめできない人
一方、次のような人には他にもっといい教材があるので英字新聞はおすすめできません。
- 中学レベルの文法が習得しきれていない人
- 読み書きよりも会話力を付けたい人
- TOEICのスコアを上げたい人
- ニュース自体に全く興味が無くて、少しでも読むと眠たくなる人
短い記事があるといっても、単発の文章ではなくある程度まとまった文章になります。
「一文一文の理解がやっと」というレベルの人にはまだ早いです。まずは文法固めをして、長文に抵抗がなくなってきてから改めて検討してみてください。
また、英字新聞の利点は良質な書き言葉が学べることです。
そのため、日常会話やカジュアルなメール・チャットのやり取りが英語学習の目的なら英字新聞は勉強素材として適しません。
同様に、TOEIC のスコアアップが目的なら遠回りなので、他の教材をご検討ください。
英字新聞の選び方


英字新聞を選ぶ際に考慮すべき点は3つあります。
- 日本の新聞 or 海外の新聞
- 日刊 or 週刊
- デジタル or 紙(※)
- 紙版を購読するとウェブでも読めるケースが多いですが、例外もあります。
英語の勉強が目的なら、個人的には ①日本の、②週刊の、③デジタルも読める契約 がいいと思います。
日本の新聞
- 日本のニュースの方が興味が湧くし、事前知識も多いため理解しやすい
- 海外のニュースも主要なものは日本の新聞で取り上げられており、それで十分
- 海外の新聞だと当然海外のニュースばかり(事前知識が無さ過ぎてサッパリ分からないことも多い)
週刊
- 日刊だと毎日読まないといけないプレッシャーがストレスになる
- 毎日新聞を読む時間はない
- 週刊であればある程度消化できるし、勉強の頻度(曜日など)も設定できて習慣にしやすい
デジタルも読める契約
- 紙版を購読してウェブでも見れるようにするのがベスト
- 紙は書き込みできる点が最大のメリット
- デジタルは手軽に読める利便性が最強
- ただし、能動的にサイトに読みに行く必要があるため、自己統制力が必要
- デジタルでは音声データや日本語訳が入手できるお得な新聞もある(詳細は後述)



これはあくまで私の考えです。
みなさんの目的・性格に応じて、一番いいパターンを選択してくださいね。
おすすめ英字新聞
結論から言うと、私のおすすめは ①の The Japan Times Alpha か、④の The Japan Times のデジタル版(スタンダード) です。



他の選択肢も知りたい人がいるかもなので、他に2誌紹介しますね
① The Japan Times Alpha
【基本情報・特徴】
- 英語学習者向けに作られた週刊英字新聞
- 難しい単語・表現には日本語注釈付き
- 英語学習コンテンツも豊富
- 購読者はオンラインサイト(※)の全コンテンツを閲覧可
※記事の日本語訳やリスニング教材など学習コンテンツが豊富で秀逸
【購読料】
- 紙版:月々1,450円程度(紙版380円/部)
- 見本誌・購読 >> The Japan Times Alpha
- 2023年1月の情報です。最新の情報は上記サイトでご確認ください。
超老舗ジャパンタイムズが発行する英語学習者向けの英字新聞です。
定番ですが、それも納得の親切設計。記事も長過ぎず、ニュース以外の学習コラムもあり、挫折する可能性がかなり低いと思います。
オンライン版には記事の日本語訳や音声データもあり、かなり便利です。
個人的には、この購読者限定サイトを使うために定期購読すべきだと思います(購読者じゃないと、ほとんどのコンテンツが見られません)。
紙は紙でメリットがありますが、やはりタブレットで見られるとめちゃくちゃ利便性が高いですよ。
② Asahi Weekly
【基本情報・特徴】
- 朝日新聞社が発行する週刊英和新聞
- 日本語注釈多めで初心者でも読みやすい
- ニュース以外のコンテンツも豊富で、全体的にカラフル
【購読料】
- 紙版:月々1,400円程度(340円/冊)
- 見本誌・購読 >>
Asahi Weekly
- 2023年1月の情報です。最新の情報は上記サイトでご確認ください。
朝日新聞も週刊で発行しています。日本語注釈が付いていて、初めて英字新聞にトライする人にも挑戦しやすいと思います。
私は The Japan Times Alpha 派ですが、あまり気に入らなかった人は Asahi Weekly の見本誌も見てみてください。
全体的にカラフルで新聞感が薄く、ニュース以外のコンテンツも豊富なので、こちらの方がお好きな方もいらっしゃると思います。



日本語注釈付の週刊となるとこの2誌に限られます。このタイプがいい方は、ぜひ見本誌を見比べてみてくださいね。
↓見本誌を見る↓
↓見本誌を見る↓
③ The Japan Times / The New York Times Weekend Edition
【基本情報・特徴】
- 日本語無しの非学習者向け週刊英字新聞
- ジャパンタイムズとニューヨークタイムズ(国際版)の二紙が読めてお得
- ウェブ版は無いため、紙媒体のみ
【購読料】
- 紙版:月々1,700円程度(400円/冊)
- 本誌詳細・購読 >>
The Japan Times / The New York Time
- 2023年1月の情報です。最新の情報は上記サイトでご確認ください。
言わずと知れた The Japan Times の「weekend版」です。上の2誌では物足りない上級者さんはこちらをご検討ください。
もちろん The Japan Times は日刊がありますが、毎日だと重すぎる(費用も高い)という方には週刊がおすすめです。
また、ニューヨークタイムズもセットで届きます。日本発行の新聞と海外発行の新聞ということで、視点・観点も異なり、学びの幅が広がります。
ただ一点残念なのは、オンラインで読めないということです。
紙媒体のみでOKという方はいいですが、購読するなら紙とデジタル両方欲しいという方には向きません。
デジタル派には、次で紹介する日刊のデジタル版(スタンダード)をおすすめします(購読料は月々1,500円なので同じくらいです)。
④ The Japan Times
【基本情報・特徴】
- 老舗ジャパンタイムズが発行する日刊英字新聞
- 購読しなくても、ウェブ上で読める記事多数あり
- デジタル版のみの購読ならリーズナブル
【購読料】
- 紙版:月々7,500円
- デジタル版
- スタンダード(前年~現在まで、プレミアム記事除く):月々1,500円
- プレミアム(1997年~現在まで、プレミアム記事あり、広告非表示、ePaperで閲覧可):月々3,000円
- 購読 >> The Japan Times
- 2023年1月の情報です。最新の情報は上記サイトでご確認ください。
学習者向けじゃない新聞が良くて、デジタルでOK派の人は The Japan Times 一択でしょう。正直、購読しなくても十分なくらいウェブ上で記事が読めます。
流石に日刊だと購読料(紙の場合)が高く、これはかなり限られた人向けの選択肢だと思います。
でも、デジタル版のみにすればリーズナブルです(もちろんスタンダード一択)。
ウェブサイトでは無料でも結構読めますが、興味ある記事で「続きを読むには購読を」が出てくると地味にストレスですよね。
「読める記事探し」に労力をかけたくないという方は、購読してしまった方がストレスフリーで習慣化しやすくなると思います。素材(教材)探しに時間をかけるのは非生産的でもったいないですからね。



以上、おすすめ4誌でした!
英字新聞を使った勉強法


「取り敢えず始めてみよう!」と思っている方向けに、いくつか勉強法を提案して終わりにしますね。
精読をする
これは言うまでもないかもですが、まずは「読む」のが基本です。ただ、アドバイスが二点。
興味のある記事を読む
週刊とはいえ新聞なので、全部読む必要はありません。気になる記事だけ選んで読むので十分。
むしろ全部サーっと薄く読むより、ピックアップした同じ記事を何度も読んで理解度を上げた方が勉強になります。



最初はモチベーションも高いし意気込んでつい頑張りたくなりますが、そのテンションだと続きません。頑張りすぎも注意ですよ。
分からないところは調べる
多読では「知らない単語は飛ばす」というのをよく聞くかもしません。
初めて記事を読むときは、ヒントや辞書を使わずにまずは通して読んでみるのはもちろんいいと思います。
ただ、それだけだと勉強になりません。
一度通して読んだあと、分からない単語・表現・文法表現はそのままにせずに調べましょう。分からないなりに一生懸命悩んで悩んで悩み切って、その後調べて得た「解」は記憶に残りやすいです。
また、一度調べて「へー」と思うだけだと絶対に記憶に定着しません。
同じ記事は、日をあけてまた別日に読んでみてください。色々忘れていると思いますがそれが普通です。覚え直すチャンスなので、ラッキー!と思ってもう一度調べましょう。
音読をする
精読の他、音読もおすすめです。ニュースは音読素材に最適です。
音読のメリットや方法については下記をご覧ください。


翻訳・要約する
せっかくいい素材を使うなら、読むだけじゃもったいないです。
読むだけでは飽き足らないアグレッシブな学習者の皆さんには、翻訳や要約の練習がおすすめですよ。
私も以前やっていたもので、正直時間はかかるしヘビーでしたが、その分理解力やまとめる力が付いて達成感がありました。
- 気になる記事を一つ選んで、日本語訳してみる。
- 気になる記事を一つ選んで、日本語で要約してみる。
- 気になる記事を一つ選んで、英語で要約してみる。
一文一文は「読めている」と思っても、結局何の記事だったかな?と自問するとパッと出てこなかったりします。



「木を見て森を見ず」状態になってないかチェックするためにも、たまにやってみると面白いと思いますよ。
ポイントは短めの記事を選ぶことです。最初から長い記事に挑むと二度とやりたくなくなります。笑
まとめ
英字新聞は良質なだけでなく、コスパのいい教材です。しっかり使えば確実に力が付きます。
情報収集の媒体としてではなく英語学習が目的なら、日本で発行している週刊新聞がおすすめですよ。
- 王道の英語学習者向け週刊英字新聞
>> The Japan Times Alpha
- 初心者でも読める週刊英和新聞
>> Asahi Weekly
- 上級者向けジャパンタイムズ週末版
>> The Japan Times / The New York Time
- 情報量重視の方向け定番日刊英字新聞
>> The Japan Times