~のために、~のせいで、~のおかげで|due to/owing to/thanks to

「~が理由で(~のために、~のせいで)」と理由・原因を名詞句で説明するときには、“because of ○○” を使いますね。

基本的には “because of” を知っていれば英作文では不都合ないかなと思います。 “because” と “because of” の使い分けやそれぞれの使い方に自信が無い方は、まずはこの二つをマスターすることに集中しましょう。

一方、既に “because of” はバッチリ使えるという方は、ぜひ今回紹介する類義語も使いこなせるようにしてみてください。

英語では同じ単語・表現の繰り返しは嫌われますので、短いエッセイで何度も同じ単語・表現を使うのは避けたいです。たとえこのような接続表現であってもです。

そんな時に、類義語を知っているととても助かります。

“because of” と同じような目的で使える表現には、以下の3つがあります。どれもとても一般的な表現です。

  • owing to
  • due to
  • thanks to

「意味は知っているけど自分では使ったことが無かったな」という方は、ぜひこの機会にご自身の表現ストックに入れてあげてください。

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because of:~のために(~が原因で、~が理由で)、~のせいで

まずは基本の “because of” の例文を示しておきますね。原因・理由を名詞で説明するときに使います。

接続詞の “because” の後ろは節(主語+動詞)になりますが、“because of” の後ろは名詞(句)になる点が唯一かつ最大の注意点です。

We postponed our plan because of bad weather.
悪天候のため予定を延期した。

Because of severe pain, she couldn’t focus on the lecture at all.
激痛のため、講義に全く集中できなかった。

Tickets for the concert were sold out immediately because of its popularity.
コンサートのチケットは、あまりの人気に即完売となりました。

owing to:~のために、~のせいで

“because of” と同義で同じように使えるのが、“owing to” です。ロングマンの辞書には、フォーマルな “because of” とありました。

ひとつの英作文で “because of” ばかりが続いてしまわないように、互換表現として持っておくとよいですね。

Classes were canceled owing to heavy snow.
大雪のため休講となった。

The delivery was delayed owing to the large number of orders.
注文が集中したため、納期が遅れた。

Owing to his joining our team, we could accomplish our project in time.
彼がチームに加わってくれたおかげで、期限内にプロジェクトを達成することができました。

due to:~が原因で(~に起因して)、~のせいで

原因の説明には、“due to” も非常によく使います。

due という単語には他にも意味がありますが、ここでは「~が原因で(~に起因して)」という意味の “due to” の使い方だけ見ています。

Households are struggling due to rising prices.
物価上昇により、家計が苦しくなっている。

The number of performances was increased due to popular demand.
好評につき、公演回数が増やされた。

The trouble was due to a misunderstanding between the customer and the shop clerk.
トラブルの原因は、お客さまと店員との行き違いでした。

thanks to:~のおかげで、~の結果

原因の中でも、「~のおかげで」と、positive な時に使いたいのが “thanks to” です。

thank は “thank you” でお馴染みの「感謝」という意味なので、「~のおかげ」というニュアンスは違和感ないですよね。

We successfully reached our target number thanks to your advice.
アドバイスのおかげで、無事に目標数を達成することができました。

The event went smoothly thanks to the nice weather.
好天に恵まれたおかげで、イベントはスムーズに進行しました。

基本的にはこのように、positive なニュアンスの時に使いますが、negative な文脈では使われないという訳ではありません。

マクミランの辞書には2つの意味が載っていました。②がネガティブな文脈での使い方ですね。

“thanks to”
① used for saying that someone or something is responsible for something good that happened
② used for saying that you blame someone or something for something bad that happened

Macmillan Dictionary

とはいえ、何か非難するときに使うようなので、嫌味や皮肉のニュアンスを込めたい時以外は敢えて使う必要はないと思います。というか、英作文でそんな嫌味な文章を作る機会はないでしょう(したくても我慢した方が無難だと思います;笑)。

ですので、”thanks to” は基本的に positive な「~のおかげで」という意味でのみ使用するのが安全かと思います。

The company’s financial situation is a mess, thanks to the reckless spending of the board members.
役員の無茶な出費のせいで、会社の財務状況はめちゃくちゃです。

おわりに

理由・原因を説明するのに使う “because of” と、その類義語である “owing to,” “due to,” “thanks to” の使い方を見てみました。

どれもとてもメジャーな表現ですので、見て分かるだけではなく是非使える表現にしてしまいましょう。

同じ表現の繰り返しを避けたり、微妙なニュアンスの差を表現したりするのに、使い分けができるととても便利ですよ。

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