【TOEIC問題集】TOEIC(R)テスト新形式精選模試~たくさん解きたい人向け

TOEICのスコアが必要な方に勉強法を聞かれたとき、個々人の弱点対策は別にして、取り組み方として一番大事なのは「模試を丁寧にやりまくること」だと伝えています。

「丁寧に」と「やりまくる」は相容れないイメージがあるかもしれませんが、やみくもに数をこなすのではなく、数回分の問題でいいから「分からないところ・間違えたところを徹底的に潰す」というイメージです。

問題集選びに時間をかけるくらいなら復習に時間を使った方が100万倍価値があります。どれを使うかは重要ではないので何でもいいのですが、たくさん解きたいコスパ重視派の人には、Amazonでも売れ筋の『精選模試』シリーズもおすすめです。

今回は久々に『精選模試リーディング2』『精選模試リスニング2』を実際に解いてみたので、ざっと感想をお伝えします。向き不向きも考えてみましたので、参考にして頂ければ幸いです。

INDEX

精選模試シリーズ

TOEICの問題集で人気の『精選模試』は、リスニングパートとリーディングパートで本が分かれています。

今回私が使ったのはシリーズ2(リーディング2とリスニング2)ですが、ほかにシリーズ1と3があります。

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特長と気になる点

本書の特長を簡単にまとめました。

精選模試シリーズの特長
  • ジャパンタイムズ出版
  • TOEIC対策をビジネス(書籍、スクールなど)にしている人たち(複数)が著者・監修
    • 著者が多いため色んな人の目が入っている点はポイント(少ないと個人のバイアスがかかりまくって怖い)
  • 1冊に5回分の模試が収録されている!
    • 1冊約2,000円だから、約4,000円で5回分の模試が出来るという高コスパ
  • 解説は非常に淡白(ほとんど答えの単語の意味のみで、「解説」とは言えないものも多数)
  • ひねくれた問題が多い(本番より難しい)というレビューコメントが多い

満足できる問題量

このシリーズのおすすめポイントは何といってもボリュームです。

1冊に5回分もの模試が入っています。リーディングとリスニングで分かれているため2冊買う必要はありますが、2冊揃えても4,000円程度です。

他の問題集だと2~3回分の模試が入っているケースが多いですよね(3回分でいいという人には↓とか人気です)。

アプリやパート別問題集をメイン教材とする方にとっては2~3回分の模試でも十分かもしれませんが、模試をメインの教材で使いたい人には少し足りない気がします。

5回分となると結構なボリュームです。復習や学習のために2~3巡すると考えると、量をこなしたい人も満足できるボリュームだと思います。費用的にもお得感がありますよ。

パート別の練習問題など普段の勉強をアプリでやるのは好き好きなので構いませんが、絶対に紙での模試も時間を計ってお家でやってくださいね。

回答はタップではなくマークシートですし、問題の見え方も回答の勝手もデバイスと紙では全然違います

TOEICは試験です。短期&少ない受験回数で目標をクリアしたいなら、英語の勉強だけではなく「試験対策」をする意識がとても重要です。

解説は淡白のため、解説に期待しない人向け

本書はリスニング・リーディング共に、丁寧な「解説」を期待する人にはおすすめできません。

「解説」では基本的に回答に関係するキーフレーズ、キー単語の日本語訳が説明されているくらいで、これを「解説」と思えるかどうかは人によると思います。

ただ、復習のしやすさは考えられていると思います。テキストの日本語訳は全部載っていますし、回答の選択肢の単語はもちろん、問題文中で気になりそうな単語(難しいもの、馴染みの無さそうな表現、キーワード、頻出単語など)については日本語訳がリストで付いているため、親切と言えば親切です。

分からなかった単語は恐らくそのリスト中に挙がっていると思います。自分で辞書で意味を調べないといけない単語はほとんどないでしょう。復習の時間の大半は「辞書での意味調べ」だと思いますので、これが節約できるのは大事です。

単語の意味さえ分かれば解ける人(正解が選べる人)にとっては十分でしょう。

逆に、文法的な説明や「単語の意味だけではない説明」が必要なタイプの人だとモヤっと感が残るかもしれません。解説を重視するタイプの方は、ネットで購入する前に出来れば解説の部分を少し見てみることをおすすめします。

本番より難しいというレビューコメントが多い

Amazonのレビューコメントを見ていると、「難しめ」「ひねくれた問題が多い」というコメントが散見されました。

私の感触ではとりわけ難問だなと思ったものがあった訳ではありませんでしたが、リーディングの1回目・2回目は制限時間内に終わらなかったので、久しぶりで頭が鈍っていたということを差し引いても、若干難しめというのは確かかもしれません。

私自身は、簡単なものを買っても仕方がない(間違えが少なければそれだけ得られるものが少ない)と思う派なので、難しい分にはむしろお得だなと感じます。

でも、自分は取る必要がない難易度の問題のせいで無駄に復習時間が増えてしまうのは非効率です。捨て問(パート)を作っている人もいると思います。目標スコアによっては別のものを使われた方がよいかもしれません。

また、学習用ではなく「本番前に自信を付けるため」に解くのが目的であれば、公式問題集や他のもの(本番より難しいと言われていないもの)の方が用途に合っていますよ。

まとめ

精選模試が合う人
  • 学習用に、たくさんの模試が解きたい人(ボリューム、コスパ重視)
  • 単語の意味さえ分かれば十分で、解説は要らない人
精選模試は合わない人
  • 2~3回分の模試で十分な人
  • 文法など丁寧な解説が欲しい人
  • 本番前に「自信を付けるため」に模試を解きたい人

上でも紹介しましたが、精選模試シリーズは1~3まで出ていますので(2022年11月現在)、全部やれば最大15回分の勉強ができます。

個人的には冊数を増やすよりも5回分を何巡もした方が意味があると思いますが、「もうやり尽くして新たな学びがない」という人は数を増やしてみてください。(そんなところまで到達している人なら、目標スコアはきっと取れていると思いますけどね。笑)

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【蛇足】TOEIC対策の進め方:文法からか、問題集からか?

このページに来ている人は「模試」を探している人なので不要だとは思うのですが、「TOEICの勉強をどう始めたらいいのか分からない(→とりあえず模試を買えばいいよね!?)」という感じで辿り着いた方向けに、一応簡単な道筋をお伝えしておきますね。

そもそも論ですが、自分のスタート位置が分かっていないと対策が出来ません。

TOEICを受験したことがない人、ブランクがあって今の自分のレベルが分からない人は、取り敢えず模試を1回分解いて現状把握をしてください。

その結果を見て、①文法の基礎(品詞・時制など)から始めた方がいいのか②苦手なパートの対策をしたらよいのか、を判断します。

文法知識が足りない人はまず基礎の復習を

文法理解が明らかに不足している段階で実践問題(模試での学習)に取り組むのは非効率なのでおすすめしません。いちいち復習が大変です。

文法知識が足りない場合はまず文法の基礎を押さえましょう。

といっても、中学・高校の文法を全部やり直す必要はありません。例えば比較級や仮定法なんてTOEICには不要です。

TOEIC用の教材を使わない場合は、余計な単元で深入りしないよう注意してくださいね。

文法理解がOKな人は、実践問題集で傾向把握を

文法の基礎は理解できている場合、必要なのはTOEICの形式に慣れることです。

大学受験の英語なんかと違いTOEICテストの出題範囲(領域?)はとても狭いので、数年分の模試を解けば問題の出題パターンは十分に掴めますし、頻出単語も限られています。

あれこれ教材を買い揃える必要はまったくないので、問題集(模試)をとにかく繰り返しましょう

数をこなせばいいという訳ではありません。数回分でいいので、「間違えた問題をひとつずつさらって確実に出来るようにしていく」ことが大事です。

この過程で必要な単語の知識は身に付きます。苦手なパートがある人は、パート別の対策集・問題集を足してください。

対策の仕方が分からない場合

結果を見たところで次にどういう勉強をしたらいいか分からない人は、コーチングを利用するのもひとつの手だと思います。

コーチングの役割とメリットは下記で説明していますので、よければご覧ください。

簡単に言うと、目標に合わせた学習プランを作ってくれて、日々の学習が継続できるようサポートしてくれるサービスです(英語自体を教えてくれる家庭教師ではありません)。

おわりに

TOEICの模試で人気の『精選模試』の2(リーディング、リスニング)を実際に解いてみたので、感想をお伝えしました。

Amazonの評価は高いですが、レビューコメントを見ていると辛辣なモノ(とくにひねくれた問題が多いことへの批判)も目立つので、迷っている人も多いかもしれません。

あくまで一人の意見ですが、参考になる情報が少しでもあれば嬉しいです。

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