カリキュラムに沿ってレッスンを進めるBizmatesのようなスクールも稀にありますが、回数や料金重視の英会話スクールの主流はフリートークです。
ネイティブ専門のオンライン英会話スクールであるCambly
も、レッスンはフリートークが中心です。

・・・このフリートークって、曲者じゃないですか?
- フリートークって何を話せばいいの?みんなは一体何をしてるの?
- トピックは自分であらかじめ決めておくべき?
- 自分で決めるとしたら、どうやって探せばいい?
- トピック探しなんて正直ドめんどくさいんだけど、先生任せにするのはアリ?
私は普段の会話(日本語)も基本的に聞き役で、話したいことがどんどん浮かぶような発想力も興味関心も機転も持ち合わせていません…。orz
それにトピックを自分で用意しようなんていう積極性は無いので(←オイ)、「フリートークなんて私には合っていないんじゃないかな?」と思い、なかなか受講に踏み切れませんでした。



そうして1年もグダグダ悩んでいました(笑)。
結局私は不安を残したまま受講を決めた訳ですが、同じような理由で悩まれている方はこの世にもう一人くらいはいらっしゃると思います。
そこで今回は、私と同じような主体性に欠ける人でもフリートークで満足できるのか?という視点も含めて、Camblyのレッスン内容をお伝えしたいと思います。
「Camblyを検討中だけど、フリートークというのがネック」という方が知りたい情報が少しでもあれば嬉しいです。
Camblyのレッスンって、何をやるの?


Camblyのレッスン内容は自由です。指定の教材や先生が作った授業プランに沿ってクラスを進めていくスタイルではありません。
自由なので何でもできるのですが、逆に言うと何も決まっていないということです。
レッスンで行うことは以下のどれかになると思います。(フリートークの内容は千差万別なので1つのカテゴリにしてしまうのは乱暴ですが…)
- Camblyの教材
- engooの教材
- 試験対策(TOEFL、IELTS)
- 学校課題・自主学習のサポート(疑問解消、英作文・エッセイ添削)
- フリートーク(内容は無限)
ひとつずつ簡単に説明します。
Camblyの教材
Camblyにも一応教材があります。自分でトピックを考えるのが面倒な人は教材を使うのが手っ取り早いですよ。
1コースに10~15レッスン程のトピックが入っています。教材の中身を全て見ることは出来ませんが、どんなコースがあるかは公式サイト(>>Cambly
Camblyの教材(コース)
- 基礎英会話(初心者用5コース、中級者用3コース、上級者用1コース)
- ビジネス英会話(中級者用3コース、上級者用3コース、プレゼン練習1コース、英語面接1コース)
- 自己表現(初心者用2コース、中級者用4コース、上級者用1コース)
- 試験対策(IELTS、TOEFL)
- 2022年8月時点の情報です。コースはたびたび追加されていますので、今後増える可能性は十分あります。
私も何回か使用しましたが、自分でトピックを用意しておかなくても良いのはとても気楽です。
しかし、興味のないトピックの場合はレッスンは当然つまらないです。私は料理をあまりしないので、トピックが cooking だったときは盛り上がらなさ過ぎて辛かったです。笑
また、Camblyの講師は教え方が統一されている訳ではないため、同じ教材でも進め方は講師によって全然違います。
教材レッスンが「楽しいか」「有意義かどうか」は、講師との相性次第です。
私はあくまで話題が欲しいだけなので、テキストに忠実に進める講師ではなく、話をどんどん脱線していっちゃう人の方が断然好みなのですが、これは個々人の目的と好みによりますよね。笑



初めのうちは色んな講師と教材レッスンをしてみて、自分に合う講師を探してみてください。
また、上にリストアップしていますが教材の数は決して多くはありません。特に中級・上級用のコースになると数は減ります。
そのうちやり尽くしてしまいますので、Camblyの教材だけにずっと頼ることは出来ないと思っておいた方がよいでしょう。
- コースはレベル別に作成されている
- コースは複数を掛け持ちできるため、その日の気分によって選ぶことも可能
- レッスンの前にトピックを考えなくても良い
- 教材の進め方は講師による
- 教材のワークを着実に進めていく人、飛ばしたり取捨選択しながら進める人、教材のトピックから派生・脱線して会話やディスカッションを広げる人など様々
- 教材の数は多くはない
engooの教材
レッスンの冒頭で「今日のレッスンでやりたいことは特にない」と言った時に何人かの講師からおすすめされたのが、engooの Daily News という教材でした。これを使ってレッスンする人は結構多いようです。
Daily News の教材は、短い記事と語彙、ディスカッション用の質問がセットになっています。


進め方は講師や自分のフォーカスしたいスキル(発音、reading、discussion)などによって異なると思いますが、基本的には記事を音読後、その内容について講師と会話を広げたり、教材の質問を使ってディスカッションしたりする感じになります。
素材は豊富にあるため興味のある記事はきっと見つかると思います。ただ、レッスン前に自分で探さないといけません。
- 素材はレベル別に作成されている
- Daily News にはタイムリーなトピックも多く、また数も多い
- 自分が興味のあるトピックをトークのテーマにできる
- 教材の進め方(使い方)は講師とあなたのリクエスト内容次第
- 発音は興味ない、ディベートをしたい、脱線してもいいからざっくりと話したい、など
- レッスンで使いたい素材をあらかじめ自分で探しておかないといけない
- レッスン開始時に記事を講師と共有するため、記事内容の把握のために音読させられる可能性が高い
試験対策
IELTSやTOEFLなどの試験対策をする人もいます。
こういう明確な学習目的・ゴールがある方はそもそもレッスンテーマで悩んだりしないかもしれませんが、やりたいことや目標がある人はガンガン講師にリクエストしてください。
何をやったらいいか分からない場合は、「○○が出来るようになりたい」「○○が苦手」などの悩みを伝えれば勉強方法も提案してくれます。
基本的にCamblyの講師は生徒ファーストです。「お金を払ってるのはあなたなんだから、You are the boss. だよ」って皆さん仰います。
生徒側からやりたいことを言ってくれる方が絶対的に嬉しいはずですので、臆せずどんどんリクエストしましょう。
学校課題・自主学習のサポート
熱心な英語学習者の方は、普段の英語学習中に遭遇した疑問や悩みの解決に使うらしいです。
レッスンの最初に「何か英語に関して聞きたいこと(質問)はない?」って聞いてくれる講師もいます。
文法、発音、語彙・イディオムなど何でもいいのですが、具体的な疑問・質問・教えて欲しいことがあると先生も嬉しいみたいです。



こういう使い方は非常に有意義ですよね。
聞きたいことや分からないことがある人は、どんどん自分から質問してみてください。(主体性のある皆さんはそもそもレッスンテーマなんかに悩まないんだろうなと思いますが。笑)
フリートークって何を話すの?


教材を使わない人、試験対策や具体的な質問がない人のレッスンはフリートークになります。
テーマに制限はありませんので、あなたが話したいことなら何でもトークテーマになります。
特に何もない場合は、自己紹介を中心にジェネラルな以下のようなトピックになることが多いです。
- 自己紹介
- 仕事(現職、その職業に就いた経緯、過去の職歴、職場環境、今後のキャリアプラン)
- 趣味、ハマっていること、習い事
- 英語を勉強する目的・目標、何を学びたいか(発音、議論、語彙、イディオム、etc.)
- 故郷・居住地の紹介(どんなところか、何が有名か、好きな所・嫌いな所)
- 大学で勉強していたこと
- エンタメ(好きな本・マンガ・アニメ・映画・ドラマ・音楽)
- 海外経験・海外旅行(過去の旅行先での経験、これから行きたいところ)
- 国内旅行(一番好きな場所、温泉文化、ご当地グルメ)
- 好きなスポーツ、スポーツ観戦
- 料理・食べ物
- 子供の頃の話(どんな子供だったか、どんな家族だったか)
- ランダムトピック
- 環境問題
- 時事問題
初めての講師とのレッスンはフリートークがおすすめ
初めての講師の場合は、お互いを知るためにも自己紹介を兼ねてフリートークをするのがおすすめです。
- 講師の人柄・雰囲気が分かる
- 教え方のスタイル(間違えた時にすぐ直してくれる、会話を遮らないようにしてくれる、間違えた時はすぐにチャットに残してくれる、など)が分かる
- リラックスして話せるかどうかが分かる
- トピックをどんどん振ってくれるタイプかどうか分かる
- 自分の学ぶ目的(何が苦手か、何を伸ばしたいか、何に興味があるのか)を講師に分かってもらえる
初回レッスンで最低限の自己紹介だけしてすぐに教材をやってみたこともあるのですが、お互いよく知らない人同士だと真面目な雰囲気になり過ぎてしまうのか、私は楽しめませんでした。
初めての場合は自己紹介だけでも色んな方向に話が広がります。30分間トピック切れになることはないので安心してください。「仕事してるの?」「趣味は?」と次から次へと質問してくれますので、特にトピックを準備しておく必要もありません。
同じ趣味について語っていても、気が合う人とだと話が広がりますが、気が合わないと一問一答みたいになって気まずい沈黙が訪れたりもします。笑
自分の学習目的と講師のteaching styleが合っているかが確認できますし、雰囲気・相性が合うかどうかも分かりますので、初めての講師とのレッスンはフリートークがいいですよ。(←何も準備しなくていいですしね!)
「今日は何について話す?」と聞いてくる講師の場合は教材利用がおすすめ
問題は同じ講師との2回目以降のレッスンの場合です。
2回目のレッスンで「今日は何について話す?」と聞いてくる講師の場合は、次回からトークテーマを用意していきましょう。
パッと思いつくタイプの人はそれでいいですし、「話すことなんて無いわ」という方は上で紹介したCamblyやengooの教材を使うのが楽でいいと思います。
そうじゃないと、天気の話とか、昨日何があったかとか、どうでもいい話になりがちです。30分が長く感じるかもしれません。
こういう「意味のない会話」が楽しいくらい仲良しの講師ならいいですし、こういう会話が好きな人はもちろんそのスタイルで構いません。そうじゃない場合は、自分でトピックを用意しましょう。
トークテーマをどんどん出してくれる神的な講師もいる
「今日は何を話す?」なんて聞かずに、ナチュラルにトピックテーマを提示してくれる(私にとっては)神様のような講師もいます。笑
自分でやりたいことを決めたい人には合わないかもしれませんが、お任せしたい私のような人にはピッタリです。だって自分でトピックを用意しなくていい(=何も準備がいらない)んですから。笑
ただ、決してこういうタイプの講師が多い訳ではないので、出会えるまで根気強く色んな講師を予約してみてください。そのうち出会えると思います。
講師のプロフィールページには生徒のレビューコメントが載っている場合がありますが、こういうタイプの講師には「トピックをどんどん出してくれる」というようなコメントがあるはずです。新しい講師を探すときはぜひ他の生徒さんのコメントも参考にしてみてください。
Camblyが向いている人・向いていない人


フリートークの柔軟性&難しさは伝わったでしょうか?
Camblyは、
- 自分でやりたいことを決めたい!
- トピック探しは苦ではない
- くだらない会話も好き(したい)
- ガチガチのカリキュラムに沿ったレッスンは嫌
という方にはピッタリだと思います。
一方で、体系的に学びたい初心者の方や、自分でやりたいことがポンポン出てこないタイプの人、英語学習をしている訳ではないから特に質問がない人、考えるのが面倒な人、とくにこれといった明確な目的がない人は、自分のスタイルに合う講師を見つけるまではなかなか楽しめないかもしれません。
カリキュラムに沿って勉強したい方や受動的な方は、オンライン英会話よりもスクール型の英会話教室などに通われた方が満足度が高いと思います。
でも、「いい講師に出会えるまで気長に探そう」と思える方は始めてみる価値はあると思いますよ。
実際私のようなヘンテコなポリシーを持っている人間でも、お気に入りの講師は何人か見つかりました。急がなければそのうち自分に合う講師に出会えるはずです。
おわりに
Camblyのレッスン内容についてご紹介しました。
「自由」というのは良い面も悪い面もありますし、それは個々人の目的によっても変わるはずです。
主体的に学習している人の方が向いていますが、講師に依存したいタイプだと全く使えないという訳でもありません。
結局は自分に合う講師に出会えるかどうかです。すぐに出会える保証は残念ながらありませんが、本当に様々な人がいらっしゃいますし、講師の入れ替わりも結構あります。
ずーっと出会えないということはありませんので、ぜひ新しい講師との出会いを楽しみつつ気長に探してみてください。ひとたびお気に入り講師が見つかると楽しさは一気に跳ね上がりますよ。

