interesting? interested? 感情動詞由来の形容詞を区別する方法

「interesting と interested」「surprising と surprised」のように形容詞が二種類ある場合、どちらを使ったらいいのか迷ってしまいますよね。

せめて品詞が違えば区別できるのに・・・

この -ing形 と -ed形の区別は高校で習う「分詞」で説明できるのですが、interesting/interested は中学校で習う単語です。

そのため中学校では分詞を使った説明が出来ず、「意味で使い分けてね」となってしまうんですね(泣)。

分詞をまるっと理解するのはまた別の機会にするとして、今回は現在分詞(-ing形)と過去分詞(-ed形)のイメージを説明しようと思います。

何故なら、このイメージさえ分かれば感情の形容詞(-ing vs. -ed)は使い分けできるからです。

早いうちに区別できるようになっておくと、新しい単語を覚えるたびにいちいち悩まなくて済むので楽ですよ。

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感情の形容詞(-ing/-ed)は、他動詞から派生したもの

「-ing」「-ed」で終わる形容詞は、もとは動詞から派生したものです。

例えば “interesting” と “interested” は、動詞 “interest” から派生したものです。”interest” は「~に興味を抱かせる」という意味の動詞です。

interestからinterestingとinterestedが派生された

-ing形は現在分詞、-ed形は過去分詞と言います。

interest に限らず、根幹となる感情動詞は基本的に他動詞です。

他動詞というのは、

  • ~をビックリさせる
  • ~をワクワクさせる
  • ~をガッカリさせる

のように、目的語に作用して何かを働きかけるヤツです。

分詞(-ing形、-ed形)の理解には、この基になっている動詞の理解が欠かせません。

感情動詞はそもそもが他動詞であることに注目してください。
この理解がめちゃくちゃ大事です。

現在分詞(-ing形)・過去分詞(-ed)のイメージ

-ing形や-ed形の形容詞は、動詞が変形したものだということをお伝えしました。

もとの動詞は同じなのでコアの意味はもちろん同じですが、形が違うため二つの形容詞の意味は異なります。

ただ、意味は調べなくても形から分かります。-ing形と-ed形は、規則に従って作られているからです。

-ing形は能動的なイメージ

-ing形(現在分詞)には能動的なイメージを持ってください。何かをさせる、作用を与える方のイメージです。

例えば「interesting」なら、(~に)興味を抱かせる・興味をわかせる、(~の)関心を引く様子です。

「私に興味を抱かせる」⇒「面白い」と言い換えているだけです。
最終形の日本語を覚えるよりも、-ingのもつ意味(能動的なイメージ)から考えた方が楽ですよ。

「surprising」なら、驚かせる・びっくりさせるです。驚かされた方の気持ちじゃなくて、驚かせる方の様子です。

-ed形は受動的なイメージ

一方、-ed形(過去分詞)には受動的なイメージを持ってください。何かをサレる、受け手側のイメージです。

---edは「される」イメージ

例えば「interested」なら、興味を抱かせられた方、心を持っていかれちゃった方の様子です。

「surprised」なら、ビックリさせる方ではなくて、ビックリさせられた方の様子です。

主語で区別する?

受け身ということは「感情を抱かせられる方」の状態なので、主語は感情のある人間(生物)になるはずです。

だから、主語が人間の時は interested主語がモノの時は interesting、と考えても大抵は区別できます。

でも、この区別はおすすめしません。モノか人間かを気にする人は無生物主語でつまづきやすいからです。

それにこのルールが当てはまらないケースもあります。例えばミステリアスな人とかに対して、He is interesting. (彼はおもしろい)と言ったりすることもあります。

モノか人間かではなく能動か受動かで考えられるようになった方が、この先楽ですよ。

感情動詞由来の形容詞の区別

-ing形と-ed形のイメージの違いは伝わったでしょうか?

ここからは、実際に例文を見ながらこのイメージの理解を深めていきましょう。

感情動詞を全て網羅している訳ではありませんが、よく使うものは出来るだけ拾ってみました。

基になっている他動詞にまず注目してくださいね。
この他動詞の意味から形容詞の意味を推測するんですから。

interest【他動】~に興味をもたせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
The story was very interesting.
ストーリーはとても面白かった。

We had an interesting discussion.
面白い議論ができた。
I am interested in yoga.
ヨガに興味があります。

Anyone interested is welcome to come.
興味のある方はどなたでもお越しください。

story も discussion も、「興味を抱かせる」ものなので、「させる」方の -ing形で説明します。

一方で、I も anyone も、「興味を抱かせられた」ものを指しているので、「サレる」方の -ed形で形容します。

形容詞というのは名詞を説明する単語のことです。
能動か受動かを考えるときは、その形容詞(-ing/-edそれが修飾する名詞(黒太字)との関係を考えます。

surprise【他動】~を驚かせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
The ending of the story was surprising.
物語の結末は意外なものだった。

We got a surprising result.
意外な結果が出た。
I was surprised to hear the news.
そのニュースを聞いて驚きました。

He was staring at it with surprised eyes.
彼は驚いた目で見つめていた。

interesting/interested と同じように考えてみましょう。形容詞なので、自分(主語)との関係ではなく、その形容詞が修飾する名詞との関係を考えます。

ending も result も、「驚かせる」ものです。だから能動の -ing形で修飾します。

一方で、I は「驚かされた」ものなので -ed形で説明します。eyes については、「驚かされた結果の状態」であることを説明したいのですから、受動の -ed形で形容します。

以下、ノンストップで行きますので同じように考えてみてください。

excite【他動】~を興奮させる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
The program sounds exciting.
ワクワクするプログラムだ。

It must be an exciting mission!
ワクワクするようなミッションでしょうね。
I am excited to be here.
私はここに来られてワクワクしています。

The hall was full of excited kids.
会場は、興奮した子供たちでいっぱいだった。

thrill【他動】~をゾクゾク(ワクワク)させる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
Truth is more thrilling than fiction.
真実は小説よりもスリリングだ。

This is a very thrilling game.
これはとてもスリリングなゲームです。
I am thrilled to join this team.
このチームに参加できることを嬉しく思います。

She gave an excellent speech in front of a thrilled crowd.
感激した観衆の前で素晴らしいスピーチをしてくれた。

amaze【他動】~を驚嘆させる、感心させる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
The new technique is quite amazing.
新技術はかなりすごい。

This room has an amazing view.
この部屋は眺めが素晴らしい。
I was amazed at the speed.
そのスピードには驚きました。

She showed an amazed look on her face.
彼女は驚きの表情を見せた。

shock【他動】~に(精神的に)ショックを与える、~を驚かせる・不快にさせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
His leaving was very shocking.
彼の退社はとてもショックだった。

This story has a shocking ending.
この物語は、衝撃的な結末を迎えます。
We were all shocked when it happened.
その時は、みんなショックを受けました。

He had a shocked face.
彼はショックを受けた顔をしていた。

「ショッキング」はカタカナ語でもよく使いますが、そのせいか “I was shocking.” のような文章を作る人がたくさんいます。

誰かに何かとんでもないことをしてしまったとかでめちゃくちゃ自虐的な文脈ならあり得るかもしれませんが、大抵は自分がショックを受けたことを言いたい訳で、“I was shocked.” の誤りですね。

-ing と -ed のイメージが理解できれば、もう言い間違えることはありません。

relax【他動】~をリラックスさせる、くつろがせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
This music is relaxing.
この音楽はリラックスできる。

I hope you have a relaxing break.
ゆったりとした休みを過ごしてくださいね。
I feel relaxed being alone at home.
家に一人でいると落ち着く。

She seems to have a relaxed mood today.
今日はリラックスしているようだ。

リラックスもショックと同じで馴染みのある単語で、I am relaxing. という間違いが多いです。

自分がリラックスさせられたのなら、受動の -ed形を使う必要がありますね。relax は「~をリラックスさせる」という他動詞ですから。

annoy【他動】~をイライラさせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
Everything she does is annoying.
彼女のやることなすこと全てがうざい。

I hate these annoying advertisements.
こういうウザい広告は嫌いだ。
I was very annoyed by their silly comments.
彼らのくだらないコメントにとても腹が立った。

The man turned his annoyed eyes on me.
その男はイライラした目を私に向けた。

frustrate【他動】~をいら立たせる、~に失望感を抱かせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
These procedures are frustrating.
これらの手続きは、もどかしいものです。

I had a very frustrating meeting yesterday.
昨日、とてもストレスのたまる会議があった。
I am very frustrated with this situation.
この状況には非常に不満があります。

The frustrated employees boycotted today’s meeting.
不満を募らせた社員たちは、今日の会議をボイコットした。

disappoint【他動】~をガッカリさせる、~の期待を裏切る

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
His response was very disappointing.
彼の反応はとても残念なものだった。

This book has a disappointing ending.
この本は結末がガッカリだ。
I am very disappointed with the result.
この結果はとても残念です。

She reported it in a disappointed voice.
残念そうな声で報告してくれた。

もう大丈夫でしょうか?

本の結末にガッカリするのは自分ですが、結末は「ガッカリさせる」ものなので、能動の -ing で修飾ですね。

一方で、voice はガッカリした結果生じた弱弱しい声であることを説明したいので、受動の -ed で説明すべきですね。

depress【他動】~を落ち込ませる、落胆させる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
The news was very depressing.
そのニュースはとても気が滅入る。

It must be a pretty depressing job.
かなり憂鬱な仕事なんでしょうね。
I feel depressed lately.
最近落ち込んでいます。

A depressed mood is a common symptom.
憂鬱な気分は、一般的な症状です。

confuse【他動】~を混乱させる、戸惑わせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
This text is confusing.
この文章は紛らわしい。

Try not to use confusing language.
紛らわしい言葉を使わないようにしなさい。
Colons are commonly confused with semicolons.
コロンはセミコロンとよく混同されます。

Please explain it to these confused people.
困惑した方々に説明してあげてください。

embarrass【他動】~を狼狽させる、~に恥ずかしい思いをさせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
That failure was very embarrassing.
あの失敗は、とても恥ずかしかった。

I don’t want to wear such an embarrassing costume.
そんな恥ずかしい衣装は着たくない。
She looked embarrassed by her ignorance.
彼女は自分の無知を恥じた様子だった。

He had an embarrassed look at that moment.
その時、彼は恥ずかしそうな表情をしていた。

衣装を着て恥ずかしいのは自分ですが、ここで考えるのは「衣装」の説明です。

衣装は「恥ずかしい思いをさせられた」ものではなく、「恥ずかしい思いをさせる」ものです。だから能動の -ing形で修飾します。

bother【他動】~に迷惑・面倒をかける、~を悩ませる・困らせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
It is bothering to complete all this paperwork.
これだけの書類仕事をするのは面倒だ。

I want her to help me with this bothering job.
彼女にこの面倒な仕事を手伝ってほしい。
He would be bothered by our delay.
私たちが遅れたら、彼は困るだろう。

She showed a bothered look on her face.
面倒くさそうな顔をしていた。

bore【他動】~を退屈させる、うんざりさせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
This training is quite boring.
このトレーニングはかなり退屈です。

He started to tell a boring story again.
彼はまたつまらない話をし始めた。
He seems bored with having nothing to do.
やることがなくて退屈しているようだ。

The bored students fell asleep.
退屈した学生たちは眠ってしまった。

exhaust【他動】~を疲れ果てさせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
It was exhausting to clean the whole house.
家中を掃除するのは疲れた。

I had an exhausting week.
今週は疲れました。
All were exhausted and went home right away.
全員疲れ果てて、すぐに帰宅した。

After the long exam, he had exhausted eyes.
長い試験の後、彼は疲れ切った目をしていた。

frighten【他動】~を怖がらせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
This economic slump is frightening.
この景気低迷は恐ろしい。

That was a frightening sound.
怖いくらいの音だった。
He looked frightened to be spoken to by his boss.
上司に話しかけられ、怯えた様子だった。

She gave a kind word to the frightened girl.
怯える少女に優しい言葉をかけてあげた。

amuse【他動】~を楽しませる、面白がらせる

-ing:能動(させる方)-ed:受動(サレる方)
The activity sounds amusing.
その活動は面白そうですね。

This book is full of amusing examples.
この本には、面白い例がたくさん載っています。
I am not amused by his jokes.
彼の冗談は面白くない。

He said so with an amused smile.
彼は面白そうにそう言った。

おわりに

能動のイメージが -ing形、受動のイメージが -ed形です。

その形容詞で説明したい「名詞」について考えた時、「~させる」という状態なのか、「~された」という状態なのかで、-ing形、-ed形のどちらを使うべきかが分かります。

今回紹介しなかった感情の形容詞はまだまだありますが、動詞から派生した形容詞であれば同じルールで運用できます。

意味をひとつずつ覚えていると「覚え間違え」が起こりますので、ぜひこの形のイメージで区別してみてください。

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