to 不定詞の間に副詞を入れるのってアリ?~Split Infinitives(分離不定詞)~

to の後ろは動詞の原形

学校で不定詞を習ったとき、嫌というほど繰り返し聞きましたよね。

これをしっかり学んだ人は、to と動詞の間に何か別の単語が入るなんて考えたこともないと思います。

でも、”to clearly explain” とか “to fully understand” のように、to と動詞の間に副詞を入れる「分離不定詞(= split infinitives)」って、生活していると普通に目にするし、使うんですよね。

ということで、タイトルの答えは「アリ」です。

ただし、分離不定詞については未だに賛否両論あるみたいです。

学校の英語の試験で使うのは止めておきましょう。

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分離不定詞

冒頭でもお話した通り、原則として不定詞の to の後ろには動詞の原形を置きます。

しかし、この to と動詞の間に修飾語(主に副詞)が入ることがあります。この形が分離不定詞(= split infinitives)です。

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  • These materials will allow you to fully understand the background and purposes of the event.

私も最初は「こんなところに副詞が来るんだ~!」とビックリしたのですが、副詞の被修飾語が一目瞭然で、正直めちゃくちゃ分かりやすいですよね!

分離不定詞が生まれた背景も、この解釈の明瞭さというメリットがあったからのようです。

分離不定詞は文法的には誤り?!

分離不定詞はかつては「間違い」とされていた表現で、未だに拒絶感のある人(文法的に間違っている!という感覚の人)もいるみたいです。

ちょっとググると色んな人の意見が出てきます。歴史的な変遷も踏まえて持論を語っている人もいて面白いですよ。
興味がある方はぜひ検索してみてください。笑

でも、言語は変化するものです。

昔は「変だ」と思われていても、今は「当たり前」な文法・表現・言葉なんてたくさんあります。

過去はどうだとかは関係なく、今現在広く使われているのなら、個人的には使用して何ら問題ないのでは?と思います。

実際、普通に使用されています

今回私がお伝えしたかったのはココで、分離不定詞はカジュアルな日常表現はもちろん、フォーマルな書き言葉でも普通に使われています、という現状です。

私は仕事柄、学術論文(科学論文)を読み書きする機会が多いのですが、「アカデミックライティング(フォーマルな文体)」が必要とされる論文でも、この分離不定詞は普通に使われています。

実際に私も、論文を書くときに分離不定詞を使うことがありますが、英文校正(論文の執筆・校正を専門とする英語ネイティブによる校正)で、これを直されたことはありません。

結局、使っていいの?

私自身の経験から、分離不定詞は現在の英語では普通に使っていい表現だと思います。(少なくとも、私は堂々と使用しています)

とはいえ、使いすぎや、使う必要性のないとき(通常の副詞の位置に置いても十分に分かりやすいとき)にまで無駄に多用するのは良くないと思いますので、使い方には注意しましょう。

何事も、やり過ぎると悪目立ちしますよね。

頻度や必要性をちゃんと意識できてさえいれば、分離不定詞はフォーマルな文書(場面)でも何ら問題なく使用してよい文法だと思います。

メールなどの普段の書き言葉やカジュアルな場面では、もっと気軽に使ってしまっていいと思います。

おわりに

分離不定詞を見かけることはあっても、「文法的には間違いだ!」なんて意見を見ると、「これって使っていい文法なのかな?」と不安になりますよね。

言語は変化するものですし、それぞれの主張に正義があると思いますので、正解は無いと思います。それに、今後も状況は変わると思います。

とはいえ、少なくとも2023年現在では、ザ・フォーマルど真ん中のアカデミックライティングの文章でも普通に使用されている文法ですので、日常使いには全く問題ないと思われます。

分離不定詞を使った方が文意がクリアになったり、誤解・誤読が防げたりすることはあると思います。そういう時はぜひ使ってみてください。

ライティングの目的はコミュニケーションですので、「分かりやすい」「誤解なく伝わる」ことこそが一番重要だと思います。

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